Switch1はほぼテレビにつなぎっぱなしの据置ゲーム機として遊んでいたのですが、それだとまとまった時間がないと起動できないため、忙しくなるとプレイしなくなっちゃっていたんですね。そこでSwitch2は携帯ゲーム機としてスリープ状態にしたままテーブルの上に置いといて、「ちょっと5分空いた」くらいのスキマ時間に1レースするみたいなカンジで起動しています。
さて、この『カービィのエアライダー』―――
私は前作の、ゲームキューブ用ソフト『カービィのエアライド』は遊んだことがなくて、当時熱心に遊んだ世代の評判だけを聞いて「いつか遊んでみたいなー」と思っていました。
そのため、『カービィのエアライダー』までには何としてもSwitch2本体を入手したいとがんばって、裏ルートみたいな手段で手に入れて、「ロードトリップ」は最低難易度で1周クリアして……
なんか……よく分かんねえな……
と思っていました。
「つまんない」とまでは言わないけれど、「何を面白がるゲームなのか」のポイントが私にはよく分からなくて……生配信でそれを正直に語って、前作世代の人達から「何を楽しむゲームなのか」から教えてもらうことにしました。
そこで、「シティトライアル」や「ロードトリップ」から遊ぶのではなく、まずは「エアライド」のモードで「マシンの個性」をしっかり把握するのがイイですよと教えてもらったので……そこから1ヶ月くらいひたすら「エアライド」のモードだけプレイし続けて。
「このゲームが面白くなった!」とまでは言わないけれど、
「みんながこのゲームの何を面白がっているのか」と、「私が何故このゲームの面白さにピンと来なかったのか」を言語化できるようになったと思うので……この記事から、何回かに分けて説明していこうと思います。
そして、それはきっと……
私という人間が「ゲームに求めているもの」が、今のゲームのメインストリームからは大きく逸脱しているという話にもなります。『カービィのエアライダー』に限らず、最近のゲーム全般が「私には向いていない」という話になりそうだと予告しておきます。
<画像はNintendo Switch2用ソフト『カービィのエアライダー』より引用>
このゲームを遊んでいない人向けに、このゲームの構造から説明します。
前作の『カービィのエアライド』からの特徴で、このゲームには大きく分けて3つのモードが収録されています。この3つのモードは、操作方法こそ共通ですが、ほぼ別ゲームです。
『マリオカート』のように、3Dでレースをする「エアライド」。
上からの視点で2Dのようにレースをする「ウエライド」。
今で言うバトロワゲーのように、1つの島に全員集まってアイテムを奪い合ってキャラを成長させ、最後に指定されたゲームで戦う3Dアクション「シティトライアル」。
今作から追加された1人用のモード「ロードトリップ」は、その3つの「エアライド」「ウエライド」「シティトライアル」の要素を抽出したミニゲームみたいなものを連続で遊んでいく1人用のストーリーモードで……
一見するとこれが「最初に遊ぶモード」のように思えるかもですが、各モードをしっかり理解して遊べるようになった人が遊ぶモードと言えて……他のゲームで例えるなら、『Splatoon2』の「オクト・エキスパンション」みたいなものだったのかなと思いました。私は最初にこのモードから遊んだけど、どのマシンがどういう仕様か分からない状態で遊ぶようなものではなかった……!
<画像はNintendo Switch2用ソフト『カービィのエアライダー』より引用>
ということで、「エアライド」モードから改めて遊び始めたのですが……
うん……?
あれ? そうか? ひょっとして……「そこから」なのか?
「そこから」私は、世間とズレているのか?? と気付いてしまいました。
上のスクショを見てもらえれば分かるように、「エアライド」モードで選べるのは「CPU等と対戦するレース」「コースごとに記録を目指すタイムアタック」「敵もいないのでコースの把握に使えるフリーラン」の3つです。
私はSwitch Onlineに入っていないので「通信対戦」はプレイしていませんが、オンライン越しに「レース」をやるモードのはず。
ということで、この「エアライド」のモードは……というか、「ウエライド」も「シティトライアル」もそうなんですが。クリアを目指して遊ぶモードがないんですよ。
例えば、同じ3Dレースゲームの先輩『マリオカート』には「グランプリ」というモードがあって、4~5コくらいのコースをCPUと連続で走ってポイントを競い、最終的に1位になるとトロフィーが飾られることになりますよね。
例えば、同じ桜井政博さんの代表作『スマッシュブラザーズ』には、CPUと連続で戦って最後まで勝ち抜くとボスが待っている「一人用モード」「ひとりゲーム」「シンプル」といったモードがありますよね。
「対戦がメインのゲーム」だから「クリアを目指して遊ぶモードがない」なんてことはなく、『ファミスタ』にも『ストII』にも『ぷよぷよ』にも「CPUと戦う1人用のモード」があって全員倒すとエンディングでした。『ダウンタウン熱血行進曲』だって「熱血高校」を使って1人でプレイして1位のまま全種目を終えるとエンディングです。
ですが、『カービィのエアライダー』にはこういうモードがないんです。
「1戦ずつ」コースとマシンとCPUを設定して、1レース走って、順位が出て、はい次という遊び方しか出来ないんです。
これが……地味に、ボディブローのように、私にはしっくり来ない……
『マリオカート』の「グランプリ」だったら「このコースでの順位次第で全体の順位が入れ替わる」みたいな要素があるし、『ストII』みたいなゲームだったら「コイツを倒したら次は誰が出てくるかな」みたいな要素がありました。
しかし、『エアライダー』の場合……
この1レースで何位になろうが、特に得るものも失うものもないので、何位になっても何も思えないんですね。「1位になりました!」→「そうですか……」、「3位でした!」→「そうですか……」、「6位でした!」→「そうですか……」。
実際、何位でゴールしてもキャラがガッツポーズしてるしね……
私、気付いてしまったのです。
私は「クリア」のために「エンディング」へ向かってゲームを攻略する遊びは出来るのだけど……
特に「クリア」もないゲームを、延々と「対戦」し続けることに私は一生懸命になれないのです。勝っても負けても特に何も思えないのです。
しかし、これを「みんなもそうでしょ?」と言う気は毛頭ありません。
というか、現在のゲームのメインストリームは特に「クリア」もないゲームを、延々と「対戦」し続けるの方だと思いますからね。私以外のみんなはそういうゲームをムチャクチャ楽しく遊んでいるからね……
そう……
近年人気の「オンライン対戦のゲーム」は、この「クリアもない対戦」を延々とするゲームなんです。
みんなはそれを楽しめるからメインストリームになっているけど。
私はそれを楽しめない。
私が「オンライン対戦のゲームが嫌い」と書くと、「性格が悪いから負けるのがイヤなんですね」とか「コミュ障だからオンライン越しの相手に気を遣っちゃうんですね」とか言われるのですが……それがずっと私には全然しっくり来ませんでした。そういうコメントをブログに書くようなヤツの方がよっぽど性格は悪いし、コミュ障だろうよと。
ですが、今回『エアライダー』を遊んでようやく分かりました。
そもそも私、「対戦ゲーム」の「勝ち/負け」に必死になれないんです。
◇ 「勝ち」を目指してゲームを遊べない理由
例えば、『スーパーマリオブラザーズ』のようなステージクリア型のアクションゲームの場合、「1-1」をクリアすると「1-2」に進めるようになります。
例えば、『ドラゴンクエスト』のようなRPGの場合、そのダンジョンをクリアすると手に入るアイテムで、また次の街やダンジョンに行けるようになったりします。
多くの1人用ゲームの場合、小規模の「クリア目標」を達成することで、次の「クリア目標」が与えられてゲームが進むという構造なので……「次のステージ」だったり「ストーリーが進む」だったりをエサにゲームを遊ぶことになります。
これは、『ファミスタ』や『熱血行進曲』や『ストII』や『マリオカート』や『ぷよぷよ』の1人用モードでもそうです。この敵を倒したら次の敵が出てくる、この競技をクリアしたら次の競技が出てくる……がエサになって、ゲームを遊ぶモチベーションになっているのです。
しかし、オンライン対戦には特にこの「エサ」がありません。
この1戦に勝てばストーリーが進むワケでもなければ、オンライン対戦で何勝するとエンディングを見られるみたいなこともないと思います(あったら、過疎ったときにクリア不能になるし……)。勝っても負けても次の1戦が始まるだけです。
『Splatoon』の「ナワバリバトル」や、『フォートナイト』等の「バトロワゲー」もそうで、バトルに参加した報酬としてもらったポイントで何かを買うみたいな要素はありますが……「この1戦に勝たないと○○が手に入らない!」みたいな要素は特になかったと思います。
じゃあ、「ランクマッチ」のあるオンライン対戦のゲームを遊んで「ランクを上げていく」のを目標にプレイすればイイんじゃない?と思われるかもですが……
私は「ランクマッチ」って「自分と同じくらいの実力の人とマッチングするためのシステム」だと思うんですね。それ以上でもそれ以下でもない。
ランクを上げたことで手に入るのは「さっきより強い対戦相手」だけだし、そもそもゲームが上手くない私は「自分のプレイ」に手一杯で「相手の動き」を見ている余裕はないから「相手が強いか弱いか」なんか分からないし……
だから、私……「オンライン対戦のゲーム」全般が、「何を楽しんでイイのか分からない」んですね。
フレンドとボイスチャットをつないでワーキャー遊ぶのは楽しいけど、それはフレンドといっしょに何かをするのが楽しいだけで、それが『ガンダム』の同時視聴会であっても楽しいし、eShopの更新を眺めるだけでも楽しいので。それは果たして「オンライン対戦のゲーム」を楽しんでいるのか?という気になる。
そうそう、さっきチラッと『Splatoon』の「ナワバリバトル」の名前を出しましたが……チーム戦のオンライン対戦ゲームの場合は、流石に「勝っても負けてもどうでもイイ」とは思わず、いっしょにチーム分けされた人に申し訳ないので必死に勝ちを目指します。なので、『1』も『2』もそこそこ遊んだのですが……
ただ、性格的に私は「自分のせいで負けた」「他のメンバーに申し訳ない」と思っちゃう人間だし、実際『Splatoon』を遊んでいる人って配信でもSNSでも「仲間がクソだから負けた!」ってチームメイトをボロクソに言う人達ばかりじゃないですか。
あーいうのを見るたびに「あぁ、俺のことだ……」と思っちゃって落ち込むから、もうプレイするのを辞めました。『3』も買わなかったし、多分今後もチーム戦のオンライン対戦ゲームは始めないと思います。
なので、私が『Splatoon』を遊ばなくなった理由は、今回の話とは別の話ね。
話を戻します。
この「対戦ゲーム」に夢中になれないルーツは何なのか、自分でもよく考えるのですが……
恐らく「幼少期のゲーム体験」が根源にあって―――
DSで『どうぶつの森』とかPSPで『モンハン』とか遊んでいた世代にはピンと来ないと思うのですが、昔って「みんなで同じゲームを買っていっしょに遊ぶ」のではなくて、友達同士で「敢えてちがうゲームを買って遊ばせてもらう」ことでいろんなゲームを遊んでいたんですね。
なので、自分では買っていなかったけど、友達の家で遊んだり、友達に貸してもらって遊んだりしたゲームがたくさんありました。小学生の知恵です。
しかし、対戦ゲームの場合どうしても「そのゲームを持っていてやりこんでいる」持ち主と、たまにソイツと遊んだ時だけプレイしているその他の人では実力に差が出てしまいます。同じくらいの実力の対戦にならないから、勝っても負けてもあまり盛り上がらないんですね。
だから私、「対戦ゲーム」は「勝ち/負け」よりも、「みんながつまんなさそうに遊んでいないか」ばかり気にするようになってしまいました。仮に順位に差がついても、そこから逆転できる要素があるのかとかに注目するのはその辺の理由です。
(関連記事:対戦ゲームにおける「諦めなければ逆転できる」要素について)
いわば、逆フレイザードです。
だから、友達同士で集まってゲームを遊ぶなら、『スーパーマリオワールド』とか『スーパーマリオコレクション』みたいなゲームを1機交替で遊ぶ方が盛り上がりました。「1人用のゲーム」を交替で遊ぶのが一番!
◇ ゲームの結果「実績」が埋まるならともかく、「実績」のためにゲームを遊びたくない
さて、「クリアを目指して遊ぶモードがない」のは前作『カービィのエアライド』からそうだったみたいなんですね。
前作は『ロードトリップ』もなかったので、マジで「エアライド」「ウエライド」「シティトライアル」を1戦ずつ遊ぶしかなくて……その代わり、
「敵を1体も倒さずゴールする」のクリアチェッカーのために、ゆっくりゆっくり敵に接触しないように進んでいたら、突然無から敵が現れて吸い込んで終わり。「クソがっ!!!!」って声が出た。 pic.twitter.com/PCThd4joVb
— やまなしレイ (@yamanashirei) April 19, 2026
このクリアチェッカーどうしていいか分からずにとりあえず近寄ったのだけど、壁に向かってしかパンチしてくれなくてキレそう pic.twitter.com/WAfY2cmMVT
— やまなしレイ (@yamanashirei) April 16, 2026
俺が実績的なシステムが大嫌いなのは、例えばこういう「ダッシュゾーンに1回も乗らずに1位をとる」みたいな、それを目指すことが何も面白くないし、それでこのゲームが上手くなるわけでもない、ただ難しいだけの縛りプレイを要求するところだよ。 pic.twitter.com/RZ6Xux8qkF
— やまなしレイ (@yamanashirei) April 11, 2026
「ゲームを遊ぶ目的」として発明されたのが、「クリアチェッカー」というシステムです。これがゲーム業界初なのかは分かりませんが、後にXboxやSteam等でも「実績」という名前で採用された「特定の条件を満たすことで達成が記録される」システムです。
前作『エアライド』はこの「クリアチェッカー」を特定個数達成することで、エンディングを迎えたそうです。
恐らく、今作の『エアライダー』もそれに倣って「グランプリのようなモードは入れず」「クリアチェッカーを埋める遊びを楽しんでほしい」となっているのだと思うのですが……私はまーーーーーーー、これが好きじゃない!!!!!!
例えば「1位を何回獲る」みたいなプレイしていると自然と埋まるものや、「○○を1分以内にクリアする」みたいに高い目標を設定するもの、「この技を使ってみよう」みたいに初心者が気付きにくいテクニックを覚える誘導になっているものならイイのですが……
「ダッシュゾーンに1回も乗らずに1位を獲る」とか「このコースでこの敵のパンチを弾く」とか「敵を1人も倒さないでゴールする」みたいな、それを目指すことが何も面白くないし、これを目指すことでゲームの腕が上達するワケでもない、ただ難しいだけの縛りプレイでプレイ時間を水増しされているのが、すっっっっっっごくイヤ!!!!!!!!!
だから、私……どのゲームを遊ぶときにもこの手の「実績」は全部無視するのですが、『エアライダー』の場合は「クリアチェッカー」をちゃんとやらないと「コース」も「キャラ」も「マシン」も全部揃わないんですよ……
なので、仕方なく「エアライド」の「クリアチェッカー」をせっせとやっていたのだけど、恐らく「エアライド」以外のモードの「クリアチェッカー」もやらないと「エアライド」用の「キャラ」も「マシン」も全部は出てこないみたい……ぐぬぬ。
ということで、料理で言ったら「その料理が美味しいかどうか(=ゲームが面白いかどうか)」以前の、「どうやって配膳されるのか(=どうやって遊ばせるのか)」の部分で私は躓いてしまったという話でした。ゲームシステムの話は、また今度書きます。
これ、同じようなことは『スマブラ』でもあって……『X』の時の「亜空の使者」や『SP』の時の「灯火の星」が1人用のモードとして鎮座してあったので、「1人用のモードをクリアしたけどなんかピンとこねえな」って人をTwitterでもよく見かけたんですね。
『スマブラ』で一番面白いのは「大乱闘」だと思うのだけど(CPU相手であっても)、特に「クリアを目指すワケではない対戦」を遊ぶ気にならない人が、1人用専用モードだけ遊んでやめちゃったケース―――確かに、友達や家族のような対戦相手がいない人が「なんか評判だから」って理由で『スマブラ』を初めて起動して、「大乱闘」でCPUと戦ったりはしないですよね……
「いろんな遊び」を1本のゲームにギュウギュウに詰め込んで提供する桜井政博さんの作風は、そのゲームが大好きな人からすれば「うぉおおおおお!遊びごたえ十分だぜー!」となるのだろうけど、初めて遊ぶ人には「どのモードから遊べばイイかさっぱり分かんねえ!」ってなっちゃうんだろうなと。
コメント
コメントを投稿