今年の5月に書いたブログ記事:「勝利」をエサに私はゲームを遊べないにて、『カービィのエアライダー』がよく分からないという話を書きました。
・前作『カービィのエアライド』は未プレイ
・でも、ものすごい評判の高さは聞いていたし、興味はあった
・なので、今作を楽しみにして発売日にSwitch2本体と同時購入
・とりあえず各モードをそこそこプレイして、1人用の「ロードトリップ」をクリア
・それでも、何を面白がるゲームなのかもよく分からない……となった
基本情報はこんなところ。
そして、ゲーム実況の生配信にて「前作からプレイしている有識者」の方々から意見を募って、「みんなが遊んでいるシティトライアルの楽しさが分かるには、まずはエアライドのモードを遊んでマシンの特徴とか性能を把握しないと話にならない」となり……3ヶ月くらいエアライドのモードだけひたすらプレイしていました。
その結果、「このゲームが何を面白がるゲームなのか」「どうしてその面白さが私にはピンと来なかったのか」「そもそも私には最近のゲームが向いていないのでは?」等々、言語化して説明できるくらいの考えはまとまったのでブログに書いておこうと思います。
最初に断っておきますが、
私はこの『カービィのエアライダー』および「最近のゲーム」を否定したいワケでも、それらのゲームを楽しんでいる人達を否定したいワケでもありません。楽しんでいる人がいる以上、娯楽としてそれは絶対的に正義なのです。
ただ「私にとってのNot For Meだった」だけです。
もしアナタが「自分の大好きな作品が楽しめない人間がいる」ことが許せない人だったなら、ここで読むのをやめて引き返してください。
別にそういう人がいてもイイし、そういう嗜好を私は否定しませんが、この記事はそういう人に向けて書く記事ではありません。Not For Youです。それに手を出して文句を言われても困ります。
さて、前置きは済んだので、ここからは遠慮せずに書きたいことを書いていきます。
まず最初に、みなさんはゲームディレクター:桜井政博さんの最大の「作風」って何だと思いますか?
恐らく、「誰にでも楽しめる作品を作る」とか「操作を簡略化してゲームが不慣れな人にも操作しやすいゲームを作る」みたいなイメージを持っている人が多いんじゃないかと思います。
マリオすらマトモに遊べない人に向けて『星のカービィ』を作ったり、対戦格闘ゲームが複雑化してきた時代にアドリブ重視の『スマッシュブラザーズ』を作ったりで、そう言われることが多いし、私もそう説明したことがありました。
ただ、実際に彼の作品をプレイしてきて、そのイメージと結構乖離していると思っていたんですね。
「初心者向けではない」とか「操作しづらい」と言いたいのではなくて……「初心者向け」や「操作の簡略化」はマーケティングのためにそうしているだけであって、桜井さんがプレイヤーに楽しんでもらおうとしている「我の強さ」はそこにないと言うか……
『スマブラ』をプレイしていても、『新パルテナ』をプレイしていても、そこにずっと違和感があったんですね。このゲームの本質はそこ(=「操作の簡略化」)じゃないよなぁ……と。
んで、『エアライダー』を遊んでようやく分かりました。
前作『エアライド』を遊んでいる人からすれば「何をいまさら」って話なのかも知れないのですが、最初に書いた通り私は『エアライド』を遊んでいないので令和8年にようやく分かったのです。
桜井政博さんの「作風」、それは「キャラクター」「武器」「マシン」などに大きな特徴を持たせて、中には別ゲームのような操作感のものがあるくらい"尖らせてある"ことです。

<画像はWii Uバーチャルコンソール版『星のカービィ 夢の泉の物語』より引用>
それは対戦ゲームに限らず、ファミコンの『星のカービィ 夢の泉の物語』からそうです。1~2回しか登場しないコピー能力にも、独特の操作感だったり、特殊な仕様だったりが実装されていて、すごく“尖っている”んですね。
まぁ……2Dアクションゲームだと「カエルマリオ」みたいに特殊な操作感になる変身もなくはなかったので、当時は「無茶苦茶コピー能力が多いな!」くらいにしか思っていませんでしたが。

<画像はNintendo Switch用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』より引用>
『スマッシュブラザーズ』シリーズは言うまでもなく、「様々なゲームのキャラ」が参戦しているゲームなので操作感はどのキャラも大きくちがいます。同じ2Dアクションゲーム出身であっても、マリオとサムスとカービィでは「ジャンプ」一つとっても大違いで、そのちがいを『スマブラ』の中に落とし込んでいますからね。
更には、キャラクターごとに特殊仕様を持つものもたくさんいます。キャラチェンジしたり、2人セットだったり、敵を飲み込んで能力をコピーしたり……
ただ、これも対戦格闘ゲームが比較的「キャラの個性がきっちり尖る」タイプのジャンルだったので、あまり意識していなかったんですよね。リュウと春麗とダルシムだって「ジャンプ」一つとっても大違いだし。
『新パルテナ』の武器「神器」あたりから「ん?」と思い始めていました。
ムチャクチャ特徴的な武器がごまんと出てきて、その特徴がこっちにはイマイチよく分かっていないのに「さぁ好きなものを選べ!」と言われて、収集要素にもなっている―――
私は3Dアクションゲーム自体が「何を楽しめばイイのか未だに分からない」ジャンルなので、『新パルテナ』も「何を面白がるゲームなのかよく分からない」まま終わっちゃったのですが(一応、難易度を下げてクリアはしています)……今にして思えば、『エアライダー』が楽しめなかった理由と近かったのかも知れません。
ということで、桜井政博さんの「作風」は、ムチャクチャ特徴的な「能力・キャラ・武器」などを無数に出して「自分の好きなものを探してね」と言ってくるところにあるんですね。その幅の広さこそが魅力の作家性なんだと思います。
『カービィのエアライダー』もそうで。
「飛行に特化したマシン」「チャージができないマシン」「むしろチャージでしか動かないマシン」など様々なマシンが用意されていて―――中には「別のゲームでは?」と思うくらいに操作感のちがうものや、完走すら難しいくらいに動かしにくいマシンもあります。
そして、「前作から遊んでいる有識者」の方々の話を聞く限り、そうした特徴的すぎるマシン達の"違い"を楽しんだり、更には「シティトライアル」でありえない性能に成長させたりするのが面白いらしいんですね。
しかし、「前作をプレイしていない私は、マシン一つ一つの性能を把握していない」上に、私はこの手のゲームの“性能差”を肌で理解するのがめちゃ苦手なんですね。
例えば、『スーパーマリオカート』の「マリオ」と「ヨッシー」と「キノピオ」の性能差がよく分かりません(「クッパ」は流石に分かる)。説明書には「マリオは万能タイプ」「ヨッシーは加速タイプ」「キノピオはコーナリングタイプ」と書かれていたのでそう信じてきましたが、もしも『ロマサガ1』みたいに説明書に書かれていることが嘘だったとしても気付きません。
それに加えて、『エアライダー』では「コースごとに向いているマシン・向いていないマシン」が露骨に分かれているっぽいので……意を決して、エアライドモードの「(所持している)全マシン」で「全コース」のタイムアタックを走って記録を取ることにしました。数字は嘘をつかない。マシンの特徴が分かりやすくなるし、どのコースではどのマシンが有利なのかが分かるだろうと。
詳細はTwitter(X)にスクショを載せたので、ここには各コースの1位だけ書いておきます。
<タイムアタック1位>
・フラリア
バトルチャリオット・レックスウィリー 1'37"98
・ダグウォータ
レックスウィリー 2'14"01
・エアトピア
レックスウィリー 2'15"28
・クリスタ
レックスウィリー 2'50"01
・マシーンガスト
ロケットスター 2'46"41
・ケイビオン
ヘビースター 2'53"81
・サイベリオ
ロケットスター 2'43"75
・フォーリス
バトルチャリオット 1'34"53
・ギャラクティック・ノヴァ
フォーミュラスター 2'04"70
・プランテス
フォーミュラースター 59"45
・ヴァレリオン
ウィングスター 1'55"50
・サンドーラ
ワゴンスター 1'39"23
・コルダ
ヘビースター 1'55"75
・マグヒート
ワゴンスター 2'00"06
・アイルーン
ワゴンスター 1'48"76
・スチールオーガン
ウィリーバイク 1'45"26
・チェックナイト
ワゴンスター 2'36"61
・ギャラックス
フォーミュラスター 1'50"75
このデータは、私が今後誰かとエアライドのモードを対戦する機会があったら、どのマシンを使えばイイかの参考のために記録したものです。なので、1発勝負で「私の実力で」記録しています。
このデータに「○○だったらこっちの方が速いはずだ!おかしい!」みたいに言われても知りませんからね。
桜井政博さんも「すべてのマシンで同じようなタイムが出るようには作っていません」と言っていた通り、各コースごとにマシンの得意・不得意がきっちり出ていて、上位のマシンと下位のマシンでは20秒とか30秒とかの差が付いています。そして、全コースで強いマシンはありません。どのマシンにも必ず得意なコース・不得意なコースがあるのです。
私が一人でエアライドのモードを遊んでいてもイマイチ面白さを感じなかった理由がこれで、「今俺が負けたのはマシンがこのコースに向いていなかったからでは?」「今俺が勝ったのはマシンがこのコースに向いていたからでは?」としか思えなかったからなんですね。
マシンの性能と特徴を尖らせまくった結果、マシンごとの適材適所がハッキリしちゃって、逆に「○○で勝つにはこのマシン一択」みたいになっていないか?と。
そして、私は
この手の「たくさんあるキャラ・武器・マシンから好きなものを選んでね」ってされるゲームが、苦手なんです!!!!!!
というのも、私は元々ゲームがあまり上手くないから「操作感のちがうもの」をとっかえひっかえプレイしても適応できないし、複数のキャラ・武器・マシンを練習する時間もないので、“どれか一つ”を選んでそれだけを集中して練習するようにしているんですね。
これはあらゆるジャンルのゲームを始める時にそうしています。
『スーパーマリオカート』ではヨッシーしか使ったことがないし。
『スマブラX』でリュカを使っていたから『SP』でもリュカしか使えないし。
『Splatoon』ではスプラスコープだけを使っていたら……という話は後で書きます。
こないだまで遊んでいた『SDガンダム バトルアライアンス』も、遠距離からの極太レーザーしか敵に攻撃が当てられなかったのでずっとセラヴィーガンダムを使っていたし。
この『エアライダー』でもいくつかマシンを試してみたところ、「一番操作しやすい」と思ったチャリオットだけ使って、ほぼそれだけで「ロードトリップ」もクリアしました(絶対に飛行系じゃないとクリアできないところは乗り換えたりもしたけれど)。
実際、上のタイムアタックのスクショを見れば分かるように、チャリオットはどのコースでも上位にも下位にもならない「万能型」「器用貧乏」マシンだったワケですが……それって桜井さんが一番楽しんで欲しいであろう「マシンごとに尖りまくった性能差」をほぼ体感せずにクリアしたってことですもんね。
"この手の「たくさんあるキャラ・武器・マシンから好きなものを選んでね」ってされるゲーム"って、たくさんあるそれらをとっかえひっかえ切り替えながら遊ぶことを想定していると思うんですね。
分かりやすいのが『エアライダー』の「シティトライアル」モードで、一つのマシンだけに乗っていると壊れちゃうから、普段乗り慣れていないマシンにも乗り換えて適応していかなくちゃならないし……なんなら、普段乗り慣れているマシンでも「成長」で全然ちがう能力になったりします。
『スマブラ』シリーズでも、「亜空の使者」や「灯火の星」はいろんなキャラを使わされるし、『for』の「ワールドスマッシュ」なんかは様々なキャラクターを使わされて、ありえない性能に成長させていくモードでした。
他の格闘ゲームとかでも「要素を全部解放するためには全キャラでクリアしなくてはならない」みたいなものも多いし、「このキャラでこのキャラと戦え」的なミッションモードのあるゲームもありますね。
さて、この手の話題を書くからには避けては通れない話があります。
10年くらいブログには書かないようにしてきた黒歴史を、しっかりここに書いておこうと思います。
2015年に初代『Splatoon』を始めたときも、私は最初に「いろんなブキを練習してもどれも使いこなせなくなるだけだろうから、一つのブキをとにかく練習して極めよう」と考え……戦局をちゃんと把握できるよう、遠距離ブキの「スプラチャージャー」系の「スプラスコープ」を選びました。そして、ひたすら「スプラスコープ」だけを使って遊んでいたんですね。
しかし、そのことを当時のブログに「ゲームプレイ日記」として書いていたら、コメント欄だったりTwitterのリプライだったりで猛烈に批判されました。
「せっかくたくさんあるブキを1つしか使わないのは、開発者に失礼だ」
「他のブキも使って特徴をつかんだ方が、相手にした時に有利なのでは?」
「だからオマエは勝率が低いんだよ」
「オマエと同じチームにマッチングされた仲間が可哀想だ、イヤになってゲームを辞めたらオマエのせいだからな」
私が「そんなに全部のブキを練習する時間はない」「ちがうブキを練習したら操作感覚が変わってしまうからもう二度とチャージャーで当てられなくなっちゃう」と言っても、「つべこべ言わずに、みんなそうしているんだからそうしろよ」と言われ。
仕方なく、別のブキ:ローラー系のブキを使ってみたはイイのだけど「インクの中に潜伏して敵を暗殺するプレイ」がどうしても馴染めずに楽しめず、そうして他のブキを練習している間にチャージャーではまったく攻撃が当てられなくなってしまいました。
当時、「スプラスコープ」の勝率が体感6割→ 3割くらいに減り。
「カーボンローラー」の勝率が代わりに6割くらいになったとブログに書いたら。
「ほら、言った通りだ。オマエはチャージャーより他のブキの方が向いていたんだよ」
と言われ。
あぁ、そうか……ブログとかTwitterとかでアレコレ言ってくる人って、「自分の意見で他人をコントロールするのが楽しい」だけあって「相手の要望とか幸せとかを考えている」ワケじゃないんだなと分かり。
仲町あられさんが逃げ出したみたいに、私ももう『Splatoon』を起動しなくなりました。
と締めくくったら、「いやーひどいこともあったものですね」「インターネットって怖いですね」と終わったのでしょうが。
あんな目に合った仲町あられさんがVtuberとして復活しようとしたみたいに、ゲーム実況を始めて1年くらい経ったタイミングで分配機能付きのキャプチャーボードを買ったので、「どうせなら久々にSplatoon遊ぶかー」とフレンドと遊んだらめっちゃ楽しかったんですね。チャージャーはまるで当たんなかったけど。
なので、『Splatoon2』も発売日に買って、チャージャーはもう二度と使わないようにして遊ぼうとしたところ……
「シティトライアル」や「亜空の使者」とかと同様に、このゲームもプレイヤーに「とっかえひっかえ色んなブキを使ってね」って遊ばせるゲームになっていたんですね。

<画像はNintendo Switch用ソフト『Splatoon2』より引用>
その象徴がサーモンランで、指定された4つのブキの中から、第1ウェーブ、第2ウェーブ、第3ウェーブとどれか1つずつブキが割り当てられてそれを使うというモードでした。
「苦手なブキでもこれをきっかけに使ってね」という意図のモードなんでしょうが、苦手なブキは本当に苦手なので……当たらなくなってしまったチャージャーとかスピナーが私にまわってくると、高確率で味方を全滅させてしまうことが私のトラウマになってしまいました。
「オマエと同じチームにマッチングされた仲間が可哀想だ、イヤになってゲームを辞めたらオマエのせいだからな」
結局、私がチャージャーを選ぼうが選ばなかろうが周りに迷惑をかけてしまう。
当時、仲のいい人達が結構「視聴者参加型」でサーモンラン配信をやっていたのですが、4人集まらない時に「野良の人を入れるよりかはマシだから参加してください」的に言われることがあって、でも私はどう考えても「野良の人」より下手なので私のせいでやっぱり全滅を繰り返してしまうのが本当につらくて。
結局、『Splatoon3』を買わず、『Splatoon』からは完全に引退することにしました。
冒頭にも書いたように、
私はこの『カービィのエアライダー』や『Splatoon』を否定したいワケでも、これらのゲームを楽しんでいる人達を否定したいワケでもありません。楽しんでいる人がいる以上、娯楽としてそれは絶対的に正義なのです。
ただ「私にとってのNot For Meだった」だけです。
そして、今のゲームのメインストリームは「操作感のちがうキャラ・武器・マシンなどを、とっかえひっかえ使うゲーム」なんですよね。
「シティトライアル」や「サーモンラン」は先に説明した通りでしたが、例えば『フォートナイト』のようなバトルロイヤルゲームも「現地でどの武器が手に入るか分からない」ものです。苦手な武器しか手に入らなくても、その手札で戦わなければなりません。
1人用だろうが、協力プレイだろうが、対戦プレイだろうが、ゲームが高度化・複雑化していくとそういう方向に進むんだろうなと思います。
そして、私にはそれが向いていない―――
「最近のゲームは難しすぎると思いませんか?」は、「クリアできるかどうか」なら「昔のゲームの方がクリア不可能だっただろ」で終わりなんだけど、操作感覚のちがうキャラやマシンを何十と把握して操作できるようにならないといけないのは確かに最近のゲーム特有の難しさだろうと思います。
そして、私にはもう、最近のゲームに適応できるだけの時間も能力もないんだ……
まぁでも、残りの人生もうずっとレトロゲームだけ遊んでいても時間が足りないくらいに積みゲーあるし……別に困らない気もする……

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