・ゲーム性:『スペランカー』など目じゃない「すぐ死ぬ主人公」で、実績を集めていく
・物語性:魔術師退治から世界創造まで、まったく別の5つの物語を収録
・総括
AndroidOS版:2020年8月19日発売
Xbox One&Series X|S版:2020年11月4日発売(※ラタライカゲームスより販売)
プレイステーション4版:2020年11月11日発売(※ラタライカゲームスより販売)
Nintendo Switch版:2020年11月12日発売(※ラタライカゲームスより販売)
・アドベンチャーゲーム
・セーブスロット1つ(物語の途中でセーブはできず、アチーブメントだけ記録)
私が全アチーブメント取得にかかった時間は約24時間でした
※ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください
※ PVは英語だけですが、日本語化できます(できますが……)
※ PVは英語だけですが、日本語化できます(できますが……)
【苦手な人もいそうなNG項目の有無】
※ 苦手な人もいそうなNG項目があるかないかを、リスト化しています。ネタバレ防止のため、それぞれ気になるところを読みたい人だけ反転させて読んでください。
※ 記号は「◎」が一番「その要素がある」で、「○」「△」と続いて、「×」が「その要素はない」です。
・シリアス展開:◎(よく分からないけど設定的にも悲惨な話が多い)
・恥をかく&嘲笑シーン:△(ジャグリングに失敗して恥をかいたり)
・寝取られ:×
・極端な男性蔑視・女性蔑視:×(主人公が男か女かもよくわからん)
・白人酋長もの:×(宇宙人にもたらされた技術でうんぬんかんぬんというルートがある)
・動物が死ぬ:◎(ネズミを殺すシーンがある)
・人体欠損などのグロ描写:×(多分、なかったとは思うけど……)
・人が食われるグロ描写:○(そう連想させるシーンはあったけど、結局どっちだったんだ?)
・グロ表現としての虫:◎(巨大な蜘蛛と戦ったり、大量の蟻に殺されたり)
・百合要素:◎?(主人公が女だと発覚するENDがあり、別のENDではお姫様と結ばれる)
・BL要素:×
・男女の恋愛:○(主人公が男ならば、男女の恋愛になるシーンはある)
・ラッキースケベ:×
・セックスシーン:×
◇ 独自性:グラフィックやBGMどころか「文章」まで削ったノベルゲーム
このゲームは元々2019年にPC用に発売されたアドベンチャーゲームです。
5周年の際に送られた開発者のコメントによると、スウェーデンの奇妙な施設に集まり「6週間」で作った……みたいですね。この時点では恐らく「マイクエスト」のみの実装だったと思われますが。
その2ヶ月後の2019年8月末に、2~4番目のシナリオ「ダイメンション」「世界創造」「ファウルシングス」が追加された上に、SEが実装されました(それまではなかったの!?)。
2020年からは8月にスマホ版、11月にコンシューマー版が展開され……恐らくここでドイツ語、フランス語、ロシア語、日本語、スペイン語に切り替えられるようになり、5つ目のシナリオ「ハイスト」が追加されたみたいです。2020年12月末に同等のアプデがSteam版にも実装された模様。
そして、2024年12月―――
5周年を記念して、Steam版は「無料」になりました。
うぉぉぉぉぉおお! これでもう「やらない」言い訳ができませんね!
みんな、遊ぶがイイ!!!!
ちなみに……ラタライカゲームスが販売しているコンシューマー版は、タイトルの読みが『オード』としっかり書かれているのですが……そもそも『Ord.』ってどういう意味よ?というと。

PC版をウィンドウモードで起動すると分かりやすいです。
アイコンが「W」で、タイトルが『Ord.』、合わせて「WOrd.」なんですね。
Steamの実績リストを見ると、これまたアイコンはアルファベット一文字+「謎の言葉.」の組み合わせで一つの単語になっているのが分かります。
「E」nd.
「L」azy.
「P」rophecy.
などなど。
ということは、『Ord.』だけだったら……読みは「オード」じゃなくて「アード」じゃないの?と思わなくもないのですが。ま、いっか!
さて、アドベンチャーゲームの歴史の話をしましょう。
アドベンチャーゲームの起源は1975~76年、アメリカ人のウィリアム・クラウザーが別居中の娘2人が遊びにきたときのために作った「趣味の洞窟探検」と「趣味のD&D」を組み合わせた『アドベンチャー』(もしくは『コロッサル・ケーブ・アドベンチャー』)と言われています。
このプログラムを見つけた大学院生ドン・ウッズがクラウザーと連絡を取り、改良を加え、そのバージョンが世に知られたことにより……このジャンルが「アドベンチャーゲーム」と呼ばれるようになったそうです。
ちなみにこのゲームは、近年『Colossal Cave』という名で3Dでフルリメイクされています(Steam版のリンクはこちら)。
しかし、元々の『アドベンチャー』は3Dどころかグラフィックがなく、文字のみで展開されます。この時期、『アドベンチャー』に影響を受けた作品が次々と発表されて、それらのゲームは後のジャンルと区別されるために「テキストアドベンチャー」と呼ばれるようになりました。
現在の日本だと「テキストアドベンチャー」というと、「アクションアドベンチャー」と区別されて「アクション要素のないアドベンチャーゲーム」のイメージだと思います。『逆転裁判』とか、『パラノマサイト』とか。
しかし、元々は「グラフィックがない」テキストだけのアドベンチャーゲームだから「テキストアドベンチャー」だったんですね。
ちなみに日本だとこの「文字だけのテキストアドベンチャー」は流行らなかったみたいです。当時のコンピューターの技術だと「漢字」表記ができず、2バイト文字である日本語へのローカライズも困難だったから―――らしいです。
1980年代になると、アメリカではApple IIなどの家庭用コンピューター(パソコン)がそこそこ普及するようになり、グラフィックとテキストを同時に表示することが可能になりました。そこで現れたのが『ミステリーハウス』(1980年)などの「グラフィックアドベンチャー」です。ちなみにこの『ミステリーハウス』も、今リメイク版が制作されているらしいです(Steam版のリンクはこちら)。
『ミステリーハウス』は1983年に日本語訳版も発売され、また日本人も次々と「グラフィックアドベンチャー」を開発していきます。その中の一つに、あの堀井雄二さんが手がけた『ポートピア連続殺人事件』がありました。
堀井さんは『ミステリーハウス』など海外のアドベンチャーゲームを遊んだことはなかったけど、雑誌で紹介された記事を読んで「自分でも作ってみたい!」と思ったみたいですね。海外のゲームが簡単に遊べるワケではなかった、そういう時代なのです。
『ミステリーハウス』などはプレイヤーがキーボードに単語を入力する「コマンド入力式」のアドベンチャーゲームでしたが、そうした「言葉探し」から脱却しようと、この時期に「コマンド選択式」のアドベンチャーゲームが生まれ。
また、『ポートピア連続殺人事件』のファミコン移植(1985年)をきっかけに、非アクションゲームの「ストーリーを読むアドベンチャーゲーム」がファミコンなどの家庭用ゲーム機でも展開されて一大ジャンルになりました。
『探偵 神宮寺三郎』シリーズ(1987年~)や、『ファミコン探偵倶楽部』シリーズ(1988年~)などはこの時期に始まったゲームです(『ポートピア』の影響か、日本のアドベンチャーゲームには推理モノが多かった)。
<画像はスーパーファミコン版『弟切草』より引用>
そして、時代が進んで1990年代に入ると日本では「ノベルゲーム」の時代が始まります。
1992年にチュンソフトが発売した『弟切草』は、「キャラクターに行動させる」のではなく「文章を選ぶ」、「選択肢によって様々なルートにストーリーが進む」ゲームブック的な要素を採り入れつつ、「周回することによって新たなルートが解放されていく」ゲームならではの要素を生み出したことで「ノベルゲーム」の礎を作りました。
『弟切草』は「グラフィックは背景のみ」、『かまいたちの夜』(1994年)は「人物はシルエットで表現」されていましたが、『学校であった怖い話』(1995年)では実写画像を取り込むなど、ノベルゲームも徐々にグラフィックによる演出を強めていきます。
また、この1990年代は『ときめきメモリアル』(1994年)などの恋愛シミュレーションゲームが生まれた時期でもあります。
『同級生』や『ときめきメモリアル』などにあった「プレイヤーがヒロインを選ぶこと」と「ヒロインが抱えている問題と向き合うストーリー」が、ノベルゲームとの相性が抜群で、ノベルゲームの文法で美少女モノを描く作品が現れます。それが『雫』(1996年)などの「ビジュアルノベル」で、以降は「ギャルゲー=恋愛アドベンチャーゲーム」と言っても過言ではないくらいにたくさんの美少女ものノベルゲームが発売されていきます。
しかし、一方で「ビジュアルをまったく見せない」方向性に進んだゲームもありました。飯野賢治さんの『リアルサウンド ~風のリグレット~』(1997年)がそれです。
画面は背景すら描かれない黒一色で、その代わり「音」にこだわりぬいたフルボイスのゲームで、ラジオドラマの主人公になったようなゲームでした。奇をてらったゲームではあるのですが、「グラフィックがないのでプレイヤーがビジュアルを想像しながらプレイする」ことを活かしたストーリーになっていたのは流石だと思います。
とまぁ……超簡単にアドベンチャーゲームの歴史を見てみたのですが。
こう見るとアドベンチャーゲームって「グラフィックや演出がどんどん豪華になる」一方で、揺り戻しのように「敢えてグラフィックを削って想像力に訴えてくる」作品が定期的に出てくるんですね。敢えて人物のグラフィックを用意しなかった『弟切草』や『かまいたちの夜』、グラフィックがまったくない『風のリグレット』などなど。
この『Ord.』もそうです。
現代のアドベンチャーゲームは「Live2D」でキャラクターがヌルヌル動いたり、3DCGを駆使したり、実写映像を活用したり、様々な表現手法でストーリーを描けるようになったのですが……
逆行するように、

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
このゲームは「単語」しか出てきません!
「グラフィック」はなし!
「BGM」もなし! (カーソルを選んだときのSEはある)
なんなら「文章」すら(基本的には)出てきません!
「単語」だけのゲームだから『(W)Ord.』なんですね。
主人公が何者なのかも、今ここはどんな場所なのかも文章では説明してくれないので、プレイヤーが端々の「単語」から想像するしかありません。古のテキストアドベンチャーや、『風のリグレット』よりも、想像力が必要なゲームです!
ただ、『風のリグレット』が「グラフィックがないことを活かしたストーリー」になっていたように、『Ord.』も状況がよく分からないことを活かしたストーリーになっていたとも思います。
「ファンタジーだと思っていたけど、あれ? 舞台は現代なの?」とか、「主人公って結局、男だったの? 女だったの?」みたいに、こちらが頭の中で想像していたものが裏切られる瞬間があって、そこが面白いんですね。
まぁ……「結局どういう話だったのか」、自分の頭で組み立てたストーリーが本当にあっているのか、答え合わせもしてくれないから自信がないんですけど。それを言ったら、映画とか小説とかも「この話って本当にこういう話だったのか??」って作品はありますからね。
しかし、ネットで検索しても(少なくとも日本語では)『Ord.』がどういう話だったかを考察・解説している記事が一つも見つからなかったので、「こういう話だったのかな」という私の解釈をこの記事の後半には載せようと思います。
「どういう話だったのかさっぱりわからない」人の一助になれば幸いです。


<画像はSteam版『Ord.』より引用>
演出的なものが何もないワケではなく、雨のシーンは雨が降ったり、暗いダンジョンの中では文字が見にくくなったりもしますが……文字が見づらくなる演出、要る??
アクションゲームの「画面が見づらくなる暗闇ステージ」って、作っている人しか面白くなくて、遊んでいる人は全員キレている「開発者のオナニーステージ」だと私は思っているのですが……まさか文字を読むだけのアドベンチャーゲームでも「暗くて見づらい」とキレる日が来るとは。
「ダンジョンのシーンだけじゃん。そんなことにいちいち目くじら立てる?」と思われるかもしれませんが、「ファウルシングス」は7割くらいずっと暗闇をさまようことになるので、目がホント疲れて視力が落ちそうだなと思ったほどです。
◇ ゲーム性:『スペランカー』など目じゃない「すぐ死ぬ主人公」で、実績を集めていく

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
「単語だけで構成されている」異質さを除けば、『Ord.』は「選択肢を選ぶことによってストーリーが分岐する」『弟切草』や『かまいたちの夜』のようなノベルゲームと言えます。選択肢を選んだことによる「結果」も単語でしか表示されないので、「ノベルの定義とは……」って話になっちゃいますが。

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
そして、この主人公……すぐ死にます。
本当に些細なことで死にます。
彫像を登ろうとしたら死ぬ、小川を飛び越えようとしたら死ぬ、ハチミツを取ろうとしたら死ぬ、アライグマと遊んだら死ぬ―――そして、爆速でスタート地点に戻されて、また最初から。途中セーブ機能などはありません。
ただ、『弟切草』の頃からノベルゲームが「すべてのエンディングに到達すること」を目的にしていることが多いように、『Ord.』も「ヘンテコな死に方」にアチーブメント(実績)が設定されていることが多いです(全部ではないです)。
だから、ゲームプレイ的にはバッドエンドと実績を埋めながら、トゥルーエンドを探す―――みたいなカンジになると思うので。メモ必須です! 特に、「自分がどの選択肢を選んだことがあるのか」はメモっておかないと自力実績埋めは不可能だと思われます。

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
このゲームをちゃんとやりこんでいない人は知らないかも知れませんが、「ハイスト」以外のストーリーには「バッドエンド」と「トゥルーエンド(1つではないけど……)」の区分がちゃんとあります。
「バッドエンド」は到達後すぐにスタート地点に戻されるもので、「トゥルーエンド」はタイトル画面に戻されるものです。実績埋めに興味が持てない人は「トゥルーエンド」到達を目標にするのでもイイかも。
また、私は先ほどから『弟切草』や『かまいたちの夜』のようなノベルゲームという表現をしていますが、このゲームの開発者は外国の方だと思われるので、恐らく『弟切草』や『かまいたちの夜』の直接的な影響は受けていません。
なので、日本のノベルゲームの特徴である「周回することによって新たな選択肢とルートが解放される」システムはありません。恐らく初プレイでもトゥルーエンドには到達できるはず。
ただし、「フラグ」の概念はあるので、ここでこのアイテムを取っていないと、後の展開でこの選択肢が出てこない―――ということはあります。

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
その上、ノベルゲームではあるんだけど「ランダム要素」もあって……
例えば「森へ」などで移動した後の選択肢は毎回一定ではなく、何パターンもある中から不規則に選ばれているっぽいです。だから、ルート分岐をメモったところで、行きたいルートに確実に行けるワケではないという。

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
ただし、「行動の結果」は毎回同じはずです。
この選択肢で「泳ぐ」を選べば100%溺死するので、「湖の選択肢が出たら泳いではダメ」とメモしておく必要があるんですね。
こういう「二択の内の一つが絶対に死ぬ」のをひたすら避けていくゲームで、序盤ならリトライも苦にならないんですけど、終盤にこの「二択の内の一つが絶対に死ぬ」が連続で続くシナリオは流石にどうかと思ったよファウルシングスくん。
◇ 物語性:魔術師退治から世界創造まで、まったく別の5つの物語を収録
ここからはこのゲームに収録されている5つのストーリーを紹介していきます。
Steamのアップデート履歴を見る限り、リリース当初からあったのは「マイクエスト」だけで、3ヶ月後に「ダイメンション」「世界創造」「ファウルシングス」の3つが追加、1年半後に「ハイスト」が追加された模様です(なので、AndroidOS版だと「4つのストーリー」と記述されています)。
5つの話は独立していて、「こっちの話がこっちの話のヒントになっている」みたいな要素はありません。
【マイクエスト】

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
最初から実装されていた、標準的なストーリーです。
『火吹山の魔法使い』のように「魔術師」を倒しに出かけるストーリーで、基本的にはRPG的なファンタジー世界だと思うのだけど、家でテレビを観たり、雑誌が出てきたりします。どういう時代設定やねん。
「魔術師」を倒すという大きな目標があるものの、様々なルートに分岐をしていて、魔術師のことは忘れて幸せになるエンドとかもあって楽しい。よく分からないバッドエンドルートが実はトゥルーエンドの意味が分かるヒントにもなっているなど、このゲームの「単語だけでストーリーを語る」魅力を十二分に体現したストーリーになっています。
すごく面白いです。
ぶっちゃけ、このゲームはこのストーリーだけ遊んでいればもうそれでイイんじゃないかな。
<ネタバレ込みのストーリー考察 ※文字色を反転させてください>
悪の魔術師だと思われた男は、死んだ妻を蘇らせる研究のために、(多分)ゾンビ化した妻と塔に引きこもっているだけだった。
主人公は、実はその魔術師と妻の娘で、母親が死んでからは孤児院で育ったために魔術師が父だとは分かっていなかった(日記を読まずに魔術師を倒すと母の復讐を果たしたと出るので、魔術師に母が殺されたと誤解していた……?)。回想シーンで孤児院の描写があったり、母の墓の前で泣くシーンがあったりで、主人公の家庭環境を連想させる場面がいくつかあった。
それはそうと、ダンジョン内でカエルに変えられていたお姫様をキスによって人間に戻した縁で、お姫様と結婚するエンドもある。百合婚……って、コト??
</ここまで>
【ダイメンション】

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
元の単語は「Dimensions」なので、「ディメンション」じゃないかな……
日本語に訳すと「複数の次元」ってところですかね。
「ポータル」に入って「別の次元」に移動する話で、こっちのルートではティラノサウルスと戦ったり、こっちのルートではサイボーグと戦ったりして、グラフィックを描かなくてイイなら手軽に『クロノ・トリガー』みたいな話も描けるんだなと感心しました。
「グラフィック」も「文章」もないゲームだからこそ、プレイヤーが「今オレがいる次元はどこなんだ??」と分からなくなってトリップする感覚は面白かったです。気が向いたら遊んでみたら、くらいにはオススメです。
<ネタバレ込みのストーリー考察 ※文字色を反転させてください>
主人公は様々な次元を旅して問題を解決するエージェント的なヤツ? 古代ルート(文字が緑色)はティラノサウルスを倒すことが目的で。
砂漠ルート(文字が黄色)はサイボーグを倒すことが目的で。
現代ルート(文字が水色)では日々のルーティンをひたすらこなして、そこから脱却することで「主人公が何者か」が分かるってことなのかなと。
なんかよく分からないけど、現代ルートでは疎遠だった家族とも、古代ルートなどでティラノサウルスをやっつけたりすると仲良くなれる……みたいな結末だと思われる。どういう理屈??
</ここまで>
</ここまで>
【世界創造】

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
さっきまでのすぐ死ぬ自分から脱却するため、私が神になった世界を作ってやる!
前半は「水の量はどれくらいか」「動物は何がいるか」などの星の設定を決めていき、後半はそうした世界で人類を導いていくストーリーです。前半で決めた「星の設定」により、後半に起こるイベントが変わるっぽい。
前2つと全然ちがう話をしたいのは分かるのだけど、ルート分岐が複雑で、ストーリーもあってないようなもので……「このシステムでこんなことも出来るんですよ」が見たい人ならば、くらいの面白さでした。
<ネタバレ込みのストーリー考察 ※文字色を反転させてください>
いろんな実績とバッドエンドがあるけど、最難関は恐らく「クラーケンキラー」。
まず前半で「クラーケンがいる環境」を作った上で、後半は人類がそれに対抗できるようにロケット開発→ 兵器として運用させなくてはならない。クラーケンが出てくる環境にはなったものの、ロケット開発が出てこなくて何度やり直したことか……
でも、実績の名前から逆算して「ということは……○○が必要なのかな」と必要なものを用意していくカンジは、アドベンチャーゲームのシステムでシミュレーションゲームをやっているみたいな新鮮さはあった。
</ここまで>
【ファウルシングス】

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
やらなくてイイです。
とてつもなく長い上に、セーブもできないこのゲームで「ノーヒントで片方即死の二択」を連続でぶつけてきて、なのにアチーブメントは4つしかないので「バッドエンドを埋める楽しみ」もないし、アチーブメントをコンプしようとするととある不具合を乗り越えなくちゃいけないし(ネタバレなので後述します)、そして何より画面が暗い!文字がずっと見づらい!!
ここまでの3つは「Mujo Games」と書かれていたところに「Skruffye」と書かれているので、あ、ここって作者の名前だったんだ……とようやく分かりました。元々のチームの人ではない、外部のライターが書いたシナリオだったんですね。
やりたいことは分からないでもないんですよ……
「化物の砦に捕らえられた主人公が、そこから抜け出す話」なので、1ミスで死ぬ理不尽な難易度なのも仕方ないし、このゲームシステムでそういう「超高難度シナリオ」をやりたかったのだろうと思います。
でも、でも、でも……私には絶対に許せないことがあるのです。
なのに、Steamのレビューでも、検索して出てきたこのゲームのレビューでも、その「重大なミス」について誰も言及していないのです。
レビュー書いているヤツら……オマエら、ちゃんと遊んでないだろ??
攻略サイトを読んで、その選択肢のまま選んでクリアーとか言ってるだけだろ? それで「斬新なゲームでした」なんてレビュー書いてるだろ?
ということで、ここからは真エンドに入る条件などのネタバレ全開で「重大なミス」について書きます。スクショも使うので、ネタバレがイヤな人は次の「ハイスト」の欄までジャンプして下さい。
では、「ファウルシングス」のネタバレ全開で、私がどうしても許せなかったことを書きます。

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
まず、「ファウルシングス」のアチーブメントは4つ。
文字が見づらいのは「暗闇だから文字がよく見えない」このゲームの演出で、「ファウルシングス」は基本的にずっとこのくらいの文字の見づらさでプレイすることになります。
・「オぺレーター」は途中で電話を見つければ取れる簡単な実績。
・「友愛」は(恐ろしい数のバッドエンドを踏まなければ)たどり着けるビターエンド的な実績。
・「リバティー」はフラグを立てるのが超難しいので最後の最後まで見つけられなかったのですが、バスルーム近辺でモンスターから鍵を奪った後、窓から脱出するルートです。真実は分からないままですが、とりあえず主人公にとってはパッと見でハッピーエンド的な実績。
問題は「あらら」。
このルートにたどり着くためには、とあるフラグを立てなければなりません。

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
ラウンジにある「アームチェア」に座り、うとうとすると……

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
よく分からない二択を、どうやら×9回全部「正解」のものを選ばなければならない「脱出ゲームにおけるナンバーロック」みたいなシーンが出てくるんですね。実績コンプして分かりましたが、これを全部正解しないと最後の実績「あらら」のルートには進めません。
「脱出ゲームにおけるナンバーロック」はゲーム内のどこかにヒントがあるもの。なのに、このゲームにはヒントが一切なくて、仕方ないので私は「2の9乗=512通り」を全部試してみようとリストを作っていたのですが……
自分のメモを見て、「ん?」と気付いたことがありました。

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
「無邪気」も「無罪」も、英語だと「innocence」だよな……
ひょっとしてと思い、言語設定を英語に切り替えて1からプレイすることにしました(このゲームは言語を切り替えるとスタート地点に戻らされるので、知りたい場面だけ英語にすることは不可能です)。

原文だとどっちも「Innocent」じゃねえか!
元々は「作中に出てくるラベルと同じ単語を選ぶ」「(アチーブメントが少ない代わりに)そのラベルを探す」ことでフラグが解放される仕組みだったのに、それが日本語化された時に何故か別の単語に翻訳されてしまったために「同じ単語」じゃなくなっているという!
みなさん、「無罪」と「無邪気」は同じ単語って分かるでしょって言うかも知れませんが……これはまだ分かりやすい方で、もっと分かりづらいのがあと8つあるんですよ!!中には正反対の意味の単語に訳し間違えているものもありますし。
英語で最初から最後までプレイしたところ、原文だとヒントのラベルは「"Innocent"のようにダブルコーテーションで括る」ように統一しているのですが、日本語だと「○○」が付いたり付いていなかったりで統一されていません。だから、どこがラベルなのかも分からないんですよ!
つまり、このゲーム……翻訳した人も自力ではクリアしていないから、「ここがヒント」だとも分からずにテキトーに翻訳していて、そのせいで「ヒントとして機能していない」んですよ!!!!!
だから、日本語では自力で攻略不可能……!
言語設定を英語に切り替えてラベルを見つけなくてはなりません。
でも、でも、でも、でも、でも、でも!
私が一番何に怒っているかというと……
ネット上でこのゲームのレビューを読んでも、誰一人このことについて言及していないんですよ!
攻略記事を書いているブログだけは「日本語に翻訳したことで難しくなっているような……」とやんわり指摘していましたが、Steamのレビューも、レビューを書いているブログも、このことには一切触れていません。
誰もこのゲームをちゃんと遊んでいないのである!!
消防車が来ない話 ④ pic.twitter.com/qR6dlIcF2y
— アフロ田中 描いてます。 マイホーム⑤ 発売中 (@zenbutukawarete) February 18, 2019
ちゃんと遊べよ!
いや、「ファウルシングス」は別に遊ばなくても良いけど……レビューを書くのなら、レビューで「おすすめです」って言うなら、責任を持ってくれよ!!
誰も、誰一人として「日本語では(512通りをヤマカンで当てない限り)クリアできません」と書いてくれていない、それがインターネットに転がっているゲームレビューだって言うのなら……私はもう、ゲームレビューなんて二度と信用できない……!
<ネタバレ込みのストーリー考察 ※文字色を反転させてください>
それはさておき、全部読んでもかなーり難解な話で、ちょっと辻褄が合わないところがあるので私も「これで合ってるのかなぁ」とちょっと不安ですが……
まず「人間」と「モンスター」が戦争をしている世界観で。
主人公達「こども」はモンスターに捕らわれている「人間」……と思ったら、栽培されている「モンスター」だったらしい。
この「モンスター」は「人間」に体を切り替えられるので、「人間のこども」のフリをして人間の村に送り込まれ、内部から人間を殺しているっぽい?(「友愛」エンドがこれ)
主人公が自分の姿を確認するのは「あらら」エンドのルートの鏡だけで、そこでは「モンスターの赤ちゃん」や「友愛エンドで最後に出てくる人間のフリをしたモンスター」と同様の姿をしています。
アームチェアでの「夢」で二択×9を全部正解すると、「黒い炎から人間が生まれる」とあるので……黒い炎の中に入った主人公が「モンスター」から「人間」に姿を変えることで、主人公もモンスターだったんだ!と明らかになるのが「あらら」エンドなのかなと思います。グラフィックがないこのゲームだからこその叙述トリックですし、「リバティー」ENDでは人間と出会う前に終わっているのもそれっぽい(ハッピーエンドのようで、主人公が実はモンスターなので人間に会ったら殺されてしまうバッドエンドだった)。
ただ、黒い炎に入っていない「友愛」エンドのルートでも、主人公は人間の村に受け入れられています。
このルートだと見た目も中身も人間なのか?と思いきや、Steam版の実績を見ると「Fraternal(兄弟愛)」Play along, little sibling.(一緒にやろうぜ、弟よ)と、主人公もモンスターであることを示唆しています。黒い炎、関係ないってこと???
そもそもアームチェアの中で指示される「裏切り者を追放せよ」や、「あらら」ENDで最後に選べる選択肢「復讐」もよく分からないんですよね……
「あらら」ENDのSteam版の実績を見ると「Usurper.(簒奪者)」Will you be any better?(君はもっとマシにできるか?)となっています。簒奪者とは「不法な方法で重要な地位を奪いとった者」なる意味らしい。本来は「人間のフリして村に紛れ込む」役割ではない主人公が、こうして人間の中に紛れ込んだのでした……みたいなことなら、「友愛」ENDは何なんだよってなるし。
シンプルに「整合性が合っていない」シナリオってだけか??
</ここまで>
【ハイスト】

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
こちらは最後に追加された5つ目のシナリオです。
これまでの4つのシナリオを批評的に捉えたような構造になっていて、なんとこのストーリー「二択のどちらを選んでも(最後の分岐以外)まったく同じ展開をする」し、バッドエンドもトゥルーエンドもなく永遠に話がループします。アチーブメントは1つだけ。
それでいてお話は「時間軸があっちへいったりこっちにきたり」でややこしく、初見ではコイツは何をしとるんじゃとずっと思ってたし、今でも思っています。
<ネタバレ込みのストーリー考察 ※文字色を反転させてください>
主人公が列車の屋根に乗っているところから始まるが、この主人公は実は銀行強盗をして、スーツケースに大金を入れて逃亡中―――そこに至るまでの過程が「回想の中で回想する」形で語られます。
難易度も何もあったもんじゃないので「ファウルシングス」に比べればマシですが、「マイクエスト」や「ダイメンション」のようなピースが埋まっていく楽しさがあるワケでもないので……まぁ、「普通」ってカンジの話でした!
</ここまで>
◇ 総括

<画像はSteam版『Ord.』より引用>
私は「最先端のすごいゲーム」よりも「他のゲームとはちがう風変りなゲーム」が好きなので、「ファウルシングス」を除けばすごく楽しいゲーム体験ができたと思っています。メモを取らなければならない要素が多すぎて、iPadのメモアプリが正常に動かなかったりしたけど、それもイイ思い出です。
だが、「ファウルシングス」オマエだけは許さねえ……
単に難易度が高いだけならともかく、テキトーな翻訳のせいで「ゲームとして成り立っていない」のは致命傷ですよ。翻訳した人も、このゲームのレビューを書いている日本人も、誰一人このゲームをちゃんと遊んでいないので、そのことに気付いていないのヤバすぎる。
私はもう、インターネットのゲームレビューなんて信用しません!






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