※ この記事は2021年に旧ブログに書かれたものを幾つか手直しして2025年に移行した記事です
※ このゲームは元々アダルトゲームで、スクショに使っているのも18歳未満は遊べないアダルト版ですが、アダルトシーンをカットしてPCエンジンやセガサターン、Nintendo Switchやプレイステーション4にも移植されているゲームです。なので、全年齢向けのこのブログで紹介します。そのため、アダルトシーンについては言及しませんし、アダルト版の商品ページにはリンクを貼らないようにしています。ご理解お願いします。
<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
【これさえ押さえておけば知ったかぶれる三つのポイント】
・『ときめきメモリアル』前の、ナンパゲームの系譜について
・21日間、好きなように歩き回れる「おれたちのなつやすみ」
・お嬢様から親友の彼女、先生や看護婦やキャバ嬢までいる14人のヒロイン
『同級生』
・原作の開発:エルフ
PC98版:1992年12月17日発売
PCエンジン版:1995年11月23日発売(NECアベニューから販売)
セガサターン版:1996年8月9日発売(NECインターチャネルから販売)
Windows版:1999年8月27日発売
オリジナル版:2007年3月1日発売(DMM→FANZAから販売)
リメイク版:2021年2月26日発売(FANZAから販売)
リメイクCSver(Nintendo Switch):2024年4月18日発売(DMM GAMESから発売)
リメイクCSver(プレイステーション4):2024年4月18日発売(DMM GAMESから発売)
・恋愛アドベンチャー+シミュレーション
・セーブ方法:自宅のベッドでセーブ可能(オリジナル版はセーブスロット8つ)
※ リメイク版はクイックセーブが実装されています
・恋愛アドベンチャー+シミュレーション
・セーブ方法:自宅のベッドでセーブ可能(オリジナル版はセーブスロット8つ)
※ リメイク版はクイックセーブが実装されています
※ リメイク版のオープニングムービーです
私が1周クリアにかかった時間は約10時間でした
※ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください
↓1↓
◇ 『ときめきメモリアル』前の、ナンパゲームの系譜について
「恋愛シミュレーションゲーム」「美少女ゲーム」「ギャルゲー」と呼ばれるゲームを一大ジャンルに押し上げたのは、1994年5月にPCエンジン版が発売された『ときめきメモリアル』なのは間違いないでしょう。
しかし、『ドラゴンクエスト』以前にもRPGがあったとか、『ストリートファイターII』以前にも格闘ゲームはあったみたいな話で、『ときめきメモリアル』以前にも「ギャルゲー」に相当する作品はありました。無から突然『ときめきメモリアル』が生まれたのではなく、様々な作品が礎となってエポックメイキングな作品が生まれたのです。
一つには、『プリンセスメーカー』(1991年5月発売)や、『卒業 ~Graduation~』(1992年6月発売)などの「育成シミュレーション」の系譜です。「娘を自由に育てるゲーム」「生徒を自由に育てるゲーム」から、『ときめきメモリアル』では「自分を育てるゲーム」になったことで「学生生活シミュレーション」になったんですね。
そして、もう一つの系譜にあると私が思うのが、1992年12月に発売されたこの『同級生』などの「恋愛アドベンチャーゲーム」の系譜です。14人ものヒロインがいて、同時並行でフラグを立てていって、最後に1人と結ばれる……とだけ書くと、まさに『ときめきメモリアル』の原型のように思えます。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
ただ、この『同級生』もいきなり無から生まれたワケではありません。
パソコンが少しずつ日本でも普及し始めていた1980年代後半から「エロゲー」は増えていて、斬新なゲームが次々と生まれていました。
『カオスエンジェルズ』(1988年7月)、『Rance -光をもとめて-』(1989年7月)、『ドラゴンナイト』(1989年11月)、『闘神都市』(1990年10月)とファンタジー世界を舞台にしたRPG風のゲームが当時はたくさん発売されていました。ファミコンで『ドラクエ』が大ヒットして以降、RPGもファンタジーも人気ジャンルになっていたのが大きかったのかなと思います。
『同級生』以前の「エロゲー」は即物的なエロを描く作品しかなく、恋愛をしっかり描いた『同級生』は斬新だった―――みたいに雑に語る人もいるんですけど。1985年の『天使たちの午後』や1987年の『学園物語』、『同級生』と同じエルフが作った1989年の『ぴんきぃぽんきぃ』など、ストーリー仕立ての「エロゲー」も既にありました。
これらは『ポートピア』や『ファミコン探偵俱楽部』のようなテキストアドベンチャーゲームで、ストーリーを追いながら女のコを攻略していくので……「恋愛を描いていなかった」とまでは言えないと思うんですけど。まぁ、「エロ」と「恋愛」の差は何かってのは人それぞれちがうと思うので、一先ずは置いておきます。
また、区別は難しいのですが、1980年代には「ナンパゲーム」というジャンルがあって、『同級生』の開発はその「ナンパゲーム」の新作として始まったらしいです。
「ナンパゲーム」とは?
1983年6月に光栄から発売された『団地妻の誘惑』は、3Dダンジョンで描かれた団地を歩きまわって、避妊具を売りつけるために出会った女性達とエロイことをしていくゲームでした。「光栄がエロゲー?」と思われるかもですが、アダルト描写のあるシーンは自主規制でほとんど見えないようにしてあるので……「エロゲー」というより「エロを題材にしたバカゲー」でかつ、光栄らしくシミュレーションゲームに仕上げてあったのかなと思います。
ナンパゲームの元祖と言えば、1985年にエニックスから発売された『TOKYOナンパストリート』ももちろん外せません。
「ドラクエのエニックスがエロゲー!? ドラクエがヒットする前は苦労してたのね……」なんて思われるかもですが、この時期は既に堀井雄二さんが『ポートピア』『オホーツク』『軽井沢』のミステリー三部作を発売していました。堀井さんと同じ早稲田大学の漫研出身で友人である関野ひかるさんに声をかけて、そこから生まれたのがこの作品みたいですね。
シシララTVで実況されていたのでアーカイブを貼り付けておきます。
フィールドの移動はありませんが、「時間」と「お金」の概念があって、女のコとひたすら会話を続けて攻略を目指す「女のコとの会話シミュレーション」というカンジのゲームですね。エロに至るまでの道のりがムチャクチャ大変!
「冒頭が電話の呼び出し音から始まる」とか、「女のコをパーツごとに褒める」とか、『同級生』にこの作品のオマージュじゃないかと思われる場面もいくつかありますね。
1986年にマイクロキャビンから発売された『ギャルッぽクラブ』も、恋愛シミュレーションゲームの歴史を考えるには気になる存在です。今でもプロジェクトEGGで遊べるみたいなので、18歳以上で気になる人は検索してみてくださいね。
画面写真を見ると「『夢幻の心臓』じゃねえか!」と思わせる画面構成になっています。パソコンで流行っていたRPGの要素と、『TOKYOナンパストリート』などの「女のコと会話して攻略していく」要素を合わせたみたいなゲームかな。
このゲームの特筆すべきところは「大学4年間という時間の中で行動する」「食事やジムで主人公のパラメータを上げる育成要素がある」と、まんま『ときめきメモリアル』に通じるゲームシステムなところです。ただ、女のコ達はバックボーンが描かれるワケではないし、たくさんいる女のコに次々と告白していってOKしてもらうと単位が集まっていく……と考えると、やっていることは「恋愛」ではなく「ナンパ」だって気はしますね。
ということで、私が思う「ナンパゲーム」の定義なんですが……
・自由度が高い(誰を攻略するかはプレイヤーが決められる)
・「時間」や「お金」の概念があって、行動によってそれらが消費される
・1人の女のコではなく、女のコを次々と攻略することが目的となる
これら全部、『同級生』にも当てはまるんですね。
『同級生』は元々バックボーンのない50人の女のコを次々と攻略するゲームとして作られていたのが、竹井正樹さんの絵があまりに素晴らしかったために、1人1人のヒロインにストーリーが作られて掘り下げられた結果、ヒロインの数も14人に絞られたそうです。
とは言え、そうして出来た『同級生』もナンパゲームとして開発されているので、近年の恋愛アドベンチャーゲームのように1人のヒロインのルートに入ったらそのヒロインの話だけで進行するのではなく、複数のヒロインを同時並行で次々と攻略していく「ナンパゲーム」らしさが残っているのですが……

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
最後の最後の8月31日で、今まで攻略してきたヒロインの中から一人を選んで恋人になるエンディングになっているんですね。そうして結ばれた主人公とヒロインは、浮気することなく一途に関係を続けていく……というラストなので。
つまり、「複数のヒロインを次々と攻略するナンパゲーム」が終わり、「一人のヒロインを選んで結ばれる恋愛シミュレーションゲーム」へとジャンルが変貌した瞬間だと言えるんです。
遊んでいる人達の受け止め方も変わり、『同級生』の昔からのファンってたくさんいるヒロインの中で「誰が好きか」という話をするんですね。「亜子さんが好きだった」「よしこ先生が好きだった」みたいに。この傾向はヒロインにバックボーンがなかった『TOKYOナンパストリート』のころにはなかった現象でしょうから、『ときめきメモリアル』のようなゲームが受け入れられる土壌がここで生まれたと考えることも出来ます。
なので、私は“『同級生』以前の「エロゲー」は即物的なエロを描く作品しかなく、恋愛をしっかり描いた『同級生』は斬新だった”なんてことは思わないのですが、「ヒロインの中の誰かを好きになって、そのヒロインを選ぶ」という恋愛の疑似体験をプレイヤーに初めてさせたのが『同級生』だったとは言えるのかもと思うのです(※1)。
(関連記事:何故ぼくはフローラを結婚相手に選んだのか~1992年にあったゲームの分水嶺)
(※1:この視点で考えると、「恋愛アドベンチャーゲームの元祖」と言う人もいる1987年の『中山美穂のときめきハイスクール』は、ヒロインが固定されているので系譜がちがうと思いますね)

↓2↓
◇ 21日間、好きなように歩き回れる「おれたちのなつやすみ」
さて、こうして1992年に生まれた『同級生』ですが―――
1994年の『ときめきメモリアル』のヒットにより、家庭用ゲーム機でも「恋愛シミュレーションゲーム」の市場が出来ていったことで、1995年にはPCエンジン、1996年にはセガサターンに移植されます。アダルトシーンはカットされていますが、ボイスが付いていたり、ヒロインが追加されたりしていて、特にセガサターン版の評価は高いですね。
PCの方では1995年に『同級生2』、1996年には『下級生』が発売され、「恋愛ゲーム」は一つのブームのようになっていきました。「ナンパゲーム」として作られた最初の『同級生』も「恋愛ゲーム」として作り直そうと、1999年にはリメイクされたWindows版が発売されます。
このWindows版はシナリオが大幅に変更されたそうで、変更されたシナリオを評価する人もいれば、アダルトシーンがソフトになったことで不満を覚えた人もいたとか。今もこのバージョンはFANZAでダウンロード販売しています。
私がプレイしたオリジナル版(2007年発売)は、この「シナリオが変更されたWindows版」をベースに、シナリオだけを最初のPC98版に戻したものだそうです。ただし、ボイスはありません。これもFANZAでダウンロード販売しています。
私が1周クリアにかかった時間は約10時間でした
※ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください
↓1↓
◇ 『ときめきメモリアル』前の、ナンパゲームの系譜について
「恋愛シミュレーションゲーム」「美少女ゲーム」「ギャルゲー」と呼ばれるゲームを一大ジャンルに押し上げたのは、1994年5月にPCエンジン版が発売された『ときめきメモリアル』なのは間違いないでしょう。
しかし、『ドラゴンクエスト』以前にもRPGがあったとか、『ストリートファイターII』以前にも格闘ゲームはあったみたいな話で、『ときめきメモリアル』以前にも「ギャルゲー」に相当する作品はありました。無から突然『ときめきメモリアル』が生まれたのではなく、様々な作品が礎となってエポックメイキングな作品が生まれたのです。
一つには、『プリンセスメーカー』(1991年5月発売)や、『卒業 ~Graduation~』(1992年6月発売)などの「育成シミュレーション」の系譜です。「娘を自由に育てるゲーム」「生徒を自由に育てるゲーム」から、『ときめきメモリアル』では「自分を育てるゲーム」になったことで「学生生活シミュレーション」になったんですね。
そして、もう一つの系譜にあると私が思うのが、1992年12月に発売されたこの『同級生』などの「恋愛アドベンチャーゲーム」の系譜です。14人ものヒロインがいて、同時並行でフラグを立てていって、最後に1人と結ばれる……とだけ書くと、まさに『ときめきメモリアル』の原型のように思えます。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
ただ、この『同級生』もいきなり無から生まれたワケではありません。
パソコンが少しずつ日本でも普及し始めていた1980年代後半から「エロゲー」は増えていて、斬新なゲームが次々と生まれていました。
『カオスエンジェルズ』(1988年7月)、『Rance -光をもとめて-』(1989年7月)、『ドラゴンナイト』(1989年11月)、『闘神都市』(1990年10月)とファンタジー世界を舞台にしたRPG風のゲームが当時はたくさん発売されていました。ファミコンで『ドラクエ』が大ヒットして以降、RPGもファンタジーも人気ジャンルになっていたのが大きかったのかなと思います。
『同級生』以前の「エロゲー」は即物的なエロを描く作品しかなく、恋愛をしっかり描いた『同級生』は斬新だった―――みたいに雑に語る人もいるんですけど。1985年の『天使たちの午後』や1987年の『学園物語』、『同級生』と同じエルフが作った1989年の『ぴんきぃぽんきぃ』など、ストーリー仕立ての「エロゲー」も既にありました。
これらは『ポートピア』や『ファミコン探偵俱楽部』のようなテキストアドベンチャーゲームで、ストーリーを追いながら女のコを攻略していくので……「恋愛を描いていなかった」とまでは言えないと思うんですけど。まぁ、「エロ」と「恋愛」の差は何かってのは人それぞれちがうと思うので、一先ずは置いておきます。
また、区別は難しいのですが、1980年代には「ナンパゲーム」というジャンルがあって、『同級生』の開発はその「ナンパゲーム」の新作として始まったらしいです。
「ナンパゲーム」とは?
1983年6月に光栄から発売された『団地妻の誘惑』は、3Dダンジョンで描かれた団地を歩きまわって、避妊具を売りつけるために出会った女性達とエロイことをしていくゲームでした。「光栄がエロゲー?」と思われるかもですが、アダルト描写のあるシーンは自主規制でほとんど見えないようにしてあるので……「エロゲー」というより「エロを題材にしたバカゲー」でかつ、光栄らしくシミュレーションゲームに仕上げてあったのかなと思います。
ナンパゲームの元祖と言えば、1985年にエニックスから発売された『TOKYOナンパストリート』ももちろん外せません。
「ドラクエのエニックスがエロゲー!? ドラクエがヒットする前は苦労してたのね……」なんて思われるかもですが、この時期は既に堀井雄二さんが『ポートピア』『オホーツク』『軽井沢』のミステリー三部作を発売していました。堀井さんと同じ早稲田大学の漫研出身で友人である関野ひかるさんに声をかけて、そこから生まれたのがこの作品みたいですね。
シシララTVで実況されていたのでアーカイブを貼り付けておきます。
フィールドの移動はありませんが、「時間」と「お金」の概念があって、女のコとひたすら会話を続けて攻略を目指す「女のコとの会話シミュレーション」というカンジのゲームですね。エロに至るまでの道のりがムチャクチャ大変!
「冒頭が電話の呼び出し音から始まる」とか、「女のコをパーツごとに褒める」とか、『同級生』にこの作品のオマージュじゃないかと思われる場面もいくつかありますね。
1986年にマイクロキャビンから発売された『ギャルッぽクラブ』も、恋愛シミュレーションゲームの歴史を考えるには気になる存在です。今でもプロジェクトEGGで遊べるみたいなので、18歳以上で気になる人は検索してみてくださいね。
画面写真を見ると「『夢幻の心臓』じゃねえか!」と思わせる画面構成になっています。パソコンで流行っていたRPGの要素と、『TOKYOナンパストリート』などの「女のコと会話して攻略していく」要素を合わせたみたいなゲームかな。
このゲームの特筆すべきところは「大学4年間という時間の中で行動する」「食事やジムで主人公のパラメータを上げる育成要素がある」と、まんま『ときめきメモリアル』に通じるゲームシステムなところです。ただ、女のコ達はバックボーンが描かれるワケではないし、たくさんいる女のコに次々と告白していってOKしてもらうと単位が集まっていく……と考えると、やっていることは「恋愛」ではなく「ナンパ」だって気はしますね。
ということで、私が思う「ナンパゲーム」の定義なんですが……
・自由度が高い(誰を攻略するかはプレイヤーが決められる)
・「時間」や「お金」の概念があって、行動によってそれらが消費される
・1人の女のコではなく、女のコを次々と攻略することが目的となる
これら全部、『同級生』にも当てはまるんですね。
『同級生』は元々バックボーンのない50人の女のコを次々と攻略するゲームとして作られていたのが、竹井正樹さんの絵があまりに素晴らしかったために、1人1人のヒロインにストーリーが作られて掘り下げられた結果、ヒロインの数も14人に絞られたそうです。
とは言え、そうして出来た『同級生』もナンパゲームとして開発されているので、近年の恋愛アドベンチャーゲームのように1人のヒロインのルートに入ったらそのヒロインの話だけで進行するのではなく、複数のヒロインを同時並行で次々と攻略していく「ナンパゲーム」らしさが残っているのですが……

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
最後の最後の8月31日で、今まで攻略してきたヒロインの中から一人を選んで恋人になるエンディングになっているんですね。そうして結ばれた主人公とヒロインは、浮気することなく一途に関係を続けていく……というラストなので。
つまり、「複数のヒロインを次々と攻略するナンパゲーム」が終わり、「一人のヒロインを選んで結ばれる恋愛シミュレーションゲーム」へとジャンルが変貌した瞬間だと言えるんです。
遊んでいる人達の受け止め方も変わり、『同級生』の昔からのファンってたくさんいるヒロインの中で「誰が好きか」という話をするんですね。「亜子さんが好きだった」「よしこ先生が好きだった」みたいに。この傾向はヒロインにバックボーンがなかった『TOKYOナンパストリート』のころにはなかった現象でしょうから、『ときめきメモリアル』のようなゲームが受け入れられる土壌がここで生まれたと考えることも出来ます。
なので、私は“『同級生』以前の「エロゲー」は即物的なエロを描く作品しかなく、恋愛をしっかり描いた『同級生』は斬新だった”なんてことは思わないのですが、「ヒロインの中の誰かを好きになって、そのヒロインを選ぶ」という恋愛の疑似体験をプレイヤーに初めてさせたのが『同級生』だったとは言えるのかもと思うのです(※1)。
(関連記事:何故ぼくはフローラを結婚相手に選んだのか~1992年にあったゲームの分水嶺)
(※1:この視点で考えると、「恋愛アドベンチャーゲームの元祖」と言う人もいる1987年の『中山美穂のときめきハイスクール』は、ヒロインが固定されているので系譜がちがうと思いますね)

↓2↓
◇ 21日間、好きなように歩き回れる「おれたちのなつやすみ」
さて、こうして1992年に生まれた『同級生』ですが―――
1994年の『ときめきメモリアル』のヒットにより、家庭用ゲーム機でも「恋愛シミュレーションゲーム」の市場が出来ていったことで、1995年にはPCエンジン、1996年にはセガサターンに移植されます。アダルトシーンはカットされていますが、ボイスが付いていたり、ヒロインが追加されたりしていて、特にセガサターン版の評価は高いですね。
PCの方では1995年に『同級生2』、1996年には『下級生』が発売され、「恋愛ゲーム」は一つのブームのようになっていきました。「ナンパゲーム」として作られた最初の『同級生』も「恋愛ゲーム」として作り直そうと、1999年にはリメイクされたWindows版が発売されます。
このWindows版はシナリオが大幅に変更されたそうで、変更されたシナリオを評価する人もいれば、アダルトシーンがソフトになったことで不満を覚えた人もいたとか。今もこのバージョンはFANZAでダウンロード販売しています。
私がプレイしたオリジナル版(2007年発売)は、この「シナリオが変更されたWindows版」をベースに、シナリオだけを最初のPC98版に戻したものだそうです。ただし、ボイスはありません。これもFANZAでダウンロード販売しています。
更に、2021年にはWindows版のシナリオでグラフィックを今風に描き直し、フラグ管理が分かりやすい「イージーモード」を搭載したリメイク版が発売されました。これもFANZAでダウンロード販売していますし、パッケージ版も売っています。更に、豪華版を買うと最初のMSDOS版を今のWindows機で遊べるようにしたものが付いてくるそうです。
つまり、今なら4バージョンの『同級生』が遊べちゃうんですね! アナタはどれを選びますか?

―2025年追記―
つまり、今なら4バージョンの『同級生』が遊べちゃうんですね! アナタはどれを選びますか?

―2025年追記―
現在は更に、リメイク版からアダルトシーンを抜いてゲーム機用に移植したNintendo Switch版とプレイステーション4版が発売されています。
私が『同級生』を買って実況しようと考えたときにはまだリメイク版が発表されていない頃だったので、Windows版とオリジナル版のどちらにしようかと考えて、「なるべく当時のままのシナリオがイイな」とオリジナル版の方を選んで買いました。今だったらリメイク版の豪華版を買ってMSDOS版とリメイク版を遊び比べるのも手だと思うのですが、お値段が結構するんですよね……

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
さて、いよいよゲームの具体的な説明です。
このゲームは、学生生活最後の夏休みである8月10日~30日までの21日間を自由に過ごすゲームです。
特徴的なのは、やはり「一つの町」が作り込まれているフィールドマップを自由に移動できることです。更に、電車に乗ると「隣の町」に行けますし、学校に入れば「校舎」を自由に歩き回れます。ちなみに最初のPC98版だと「隣の町」は別データだったらしく、「隣の町」に行くたびにフロッピーを差し替えていたんですって。すげえ時代だ……

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
フィールドマップのどこかに入ると時間が経過します(大体は15分)。
この時に誰かと出会うと会話が進み、ストーリーが進行したりするのですが、どこに誰がいるのかは分かりません。当てずっぽうで、しらみつぶしに色んなところに顔を出すと、どんどん色んなコと出会って、複数のヒロインのストーリーが進行していくんですね。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
そのため「昔のゲームだから不親切」「攻略サイトなしでは難しい」みたいなレビューも見かけたんですけど、これだから最近の若いヤツらは……選択肢を選ぶだけのノベルゲーじゃないと女のコも攻略できないと文句を言うのかと老害ムーブをかましたくなりました。
だって、そこがこのゲームの面白いところじゃん!
主人公になりきって、女のコと出会うために朝から晩まで町中を歩き回って、とにかくがむしゃらにフラグを立てていく……確かに、「狙ったヒロインを攻略する」とか「効率よく全ヒロインのEDを埋める」とかするなら思ったようにいかないかも知れませんが、夏休みのロールプレイというか夏休みのシミュレーションとしてはそれが正しい形でしょうよ。14人もヒロインがいるのでテキトーに色んなところに顔を出しているだけでどんどんイベントが発生するので、私は「攻略サイトなし」でもムチャクチャ楽しかったですよ。
これはどのバージョンからいるのかは分かりませんが、私のプレイしたオリジナル版にはヒントをくれるおじいちゃんと占いばばあがいたので、毎日その人達の話を聞くだけでも違いましたしね。因業ばばあは何のためにいるのかって? 知らん!

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
Windows版からの親切機能で、MAP画面を開いて場所を選ぶとそこまでオートで走ってくれる機能もあります。これはむっちゃ便利なのでどんどん使っていきましょう。
マップは「学校」「公園」「喫茶店」「病院」など身近なところから、電車に乗って隣町まで行くと「映画館」「大きな池のある公園」「遊園地」「プール」などの定番のデートスポットもあって、更にはちょっとえっちなお店なんかもあったりして……大真面目に書くんですけど、このゲームって「高校生版のぼくのなつやすみ」だと思うんですね。
夢いっぱいの夏休みを過ごしたかったけど、自分にはそんな日は訪れなかった―――だからせめて、ゲームの中で過ごせるように「俺達がしてみかった青春」を全部詰め込んでくれたみたいなゲームでした。まぁ、登場人物の服装がちっとも夏っぽくないので、夏休み感はゼロなんですけど!(※2)
(※2:一説によると、企画段階のナンパゲームの時点では冬休みが舞台だったために登場人物の服装が冬服で描かれている……って話があるけど、本当かなぁ)(美沙やくるみちゃんはその時点ではいなかったってこと?)
↓3↓
◇ お嬢様から親友の彼女、先生や看護婦やキャバ嬢までいる14人のヒロイン
では、14人のヒロインを1人ずつ紹介していきましょうか。
先に書いたように、このゲームは元々「ナンパゲーム」として制作されているので、近年の恋愛アドベンチャーゲームとちがって「1人のヒロインのルートに入ったらそのヒロイン以外の話が進まなくなる」みたいなことはありません。14人全員のフラグを立てて同時並行でストーリーを進めることが出来ます。
ただし、特定のキャラ―――「○○と××は、どちらかとエッチなことをするともう片方とはエッチなことは出来ない」という組み合わせは複数存在します。ある程度のところまでは同時攻略できるのですが、最後の一線を超えられるのは片方だけってキャラがいるんですね。
つまり、全ヒロインをコンプするためには1周だけじゃダメで、最低でも2周はプレイしなくちゃなりません。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
まずは1人目です。
主人公と同級生の「高嶺の花」のお嬢様ポジション、桜木舞ちゃん。
家がトンデモないお金持ちで、華道・茶道・日本舞踊とお稽古事に忙しくて、水泳部なのにあまり練習に参加できていないみたいです。周りから特別扱いされることに悩んでいます。
世の中には「お嬢様に見えて裏がある」みたいなキャラが溢れているため、ド直球に「おしとやかなお嬢様」なキャラは逆に新鮮に思えました(笑)。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公と同級生のスポーツ少女ポジション、田中美沙。
陸上部のエースで、男勝りの女のコです。↓の美穂ちゃんの親友で、美穂ちゃんの恋を応援しようとするのだけど……
どうやら『同級生』のヒロイン14人の中で一番人気だったそうで、続編『同級生2』にも登場するのだとか。このタイプのヒロインが一番人気だったとは意外だけど、いわゆる「ツンデレヒロイン」と考えれば「この時期から男はツンデレが好きだったのか」と納得できます。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公と同級生の、女のコらしい女のコ、鈴木美穂ちゃん。
親友の美沙とは対照的に、引っ込み思案で、お花が大好きでお花屋さんでバイトをしていて、全キャラの中で最も背が低くて、大きなリボンをしていて、ピンク髪という、絵に描いたような「女のコらしい女のコ」キャラです。PCエンジン&セガサターン版の声優さんは、丹下桜さんだったそうです。マジか。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公と同級生の幼馴染ポジション、黒川さとみ。
元々は「中学からの付き合い」だったので正確には幼馴染とは言えないかもですが、Windows版以降は分かりやすく「こどものころからの知り合い」という関係性に変わったみたいです。というか、私はオリジナル版をプレイしていたけど、ずっと「こどものころからの知り合い」なんだと思っていました……
実は彼氏持ちで、喫茶店でバイトしていて、属性がたくさんあるな!

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公と同級生であり、主人公の親友:一哉の彼女、仁科くるみちゃん。
一哉の彼女で、一哉のことが大好きなんだけど……厳格な親に育てられたせいか、「結婚するまでえっちなことはしていけない」とプラトニックな関係を続けているみたいです。
ヤリたい盛りの一哉としては、「一途に自分を想ってくれるけど、考え方が幼いくるみちゃん」と「押しまくっていれば何とかなりそうな、色っぽいお姉ちゃんの夏子さん」の間で揺れ動くため―――くるみちゃんはWindows版だと学年が下がって「後輩」にさせられたそうです。確かにその方が比較が分かりやすいけど、14人中「同級生」が4人しかいなくなっちゃうじゃないか!
ちなみに「この頃から親友の彼女を寝取る話があるのか」と思われるかもですが、1985年の『天使たちの午後』でも親友の彼女を寝取れるので、ギャルゲー黎明期からの伝統だったっぽいです。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公が駅でナンパしたお姉さん、佐久間ちはるさん。
現在は仕事を辞めていて、彼氏とも別れたばかりで、公私ともにフリーだそうです。よく考えると、このゲームで唯一主人公がナンパして出会ったヒロインで、「ナンパゲーム」として作られた名残を感じますね。
「ナンパの定番だから」とも言えるのだけど、駅で声をかけて、何とか喫茶店に行って、そこでも必死に会話するって展開―――やっぱり『TOKYOナンパストリート』のオマージュじゃないかなぁ。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公の担任の先生、芹沢よしこ先生。
堅物の先生で、軟派者な主人公とはそりが合わないけど、主人公を始めとして生徒達のことを想ってくれる良い先生です。そう言えば、このゲームのヒロインの中で唯一の眼鏡キャラなんですね(PCエンジン版・セガサターン版のみのヒロインには黒縁眼鏡の同級生はいる)。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
保健室の先生、斎藤真子先生。
男女問わず生徒から絶大な人気の先生で、様々な悩み事・相談事を受けているみたい。実家が薬局で、真子先生目当ての生徒が殺到するほどだとか。薬局の店番を任せることの多い妹の亜子さんに対して、少し負い目を感じているところもあるみたい。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
その真子先生の妹で、薬局の店員さんの斎藤亜子さん。
大人っぽいお姉さんキャラかと思いきや、美人な姉の真子先生へのコンプレックスと、多少の男性恐怖症のために恋愛経験は皆無です。よく分からない例えを持ち出したり、やたら面倒くさいことを言ってきたり、特に後半はキャラとして強烈になっていきます。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公の家の近所にある「藤田製作所」のOL、田町ひろみさん。
主人公は地元でも「トンデモないことをする高校生がいる」と有名なため、以前から主人公のことを一方的に知っていて見かけていて、あちらから声をかけられることになります。ただし、彼氏持ち。彼氏持ちのキャラ、多くない!?
私が『同級生』を買って実況しようと考えたときにはまだリメイク版が発表されていない頃だったので、Windows版とオリジナル版のどちらにしようかと考えて、「なるべく当時のままのシナリオがイイな」とオリジナル版の方を選んで買いました。今だったらリメイク版の豪華版を買ってMSDOS版とリメイク版を遊び比べるのも手だと思うのですが、お値段が結構するんですよね……

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
さて、いよいよゲームの具体的な説明です。
このゲームは、学生生活最後の夏休みである8月10日~30日までの21日間を自由に過ごすゲームです。
特徴的なのは、やはり「一つの町」が作り込まれているフィールドマップを自由に移動できることです。更に、電車に乗ると「隣の町」に行けますし、学校に入れば「校舎」を自由に歩き回れます。ちなみに最初のPC98版だと「隣の町」は別データだったらしく、「隣の町」に行くたびにフロッピーを差し替えていたんですって。すげえ時代だ……

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
フィールドマップのどこかに入ると時間が経過します(大体は15分)。
この時に誰かと出会うと会話が進み、ストーリーが進行したりするのですが、どこに誰がいるのかは分かりません。当てずっぽうで、しらみつぶしに色んなところに顔を出すと、どんどん色んなコと出会って、複数のヒロインのストーリーが進行していくんですね。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
そのため「昔のゲームだから不親切」「攻略サイトなしでは難しい」みたいなレビューも見かけたんですけど、これだから最近の若いヤツらは……選択肢を選ぶだけのノベルゲーじゃないと女のコも攻略できないと文句を言うのかと老害ムーブをかましたくなりました。
だって、そこがこのゲームの面白いところじゃん!
主人公になりきって、女のコと出会うために朝から晩まで町中を歩き回って、とにかくがむしゃらにフラグを立てていく……確かに、「狙ったヒロインを攻略する」とか「効率よく全ヒロインのEDを埋める」とかするなら思ったようにいかないかも知れませんが、夏休みのロールプレイというか夏休みのシミュレーションとしてはそれが正しい形でしょうよ。14人もヒロインがいるのでテキトーに色んなところに顔を出しているだけでどんどんイベントが発生するので、私は「攻略サイトなし」でもムチャクチャ楽しかったですよ。
これはどのバージョンからいるのかは分かりませんが、私のプレイしたオリジナル版にはヒントをくれるおじいちゃんと占いばばあがいたので、毎日その人達の話を聞くだけでも違いましたしね。因業ばばあは何のためにいるのかって? 知らん!

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
Windows版からの親切機能で、MAP画面を開いて場所を選ぶとそこまでオートで走ってくれる機能もあります。これはむっちゃ便利なのでどんどん使っていきましょう。
マップは「学校」「公園」「喫茶店」「病院」など身近なところから、電車に乗って隣町まで行くと「映画館」「大きな池のある公園」「遊園地」「プール」などの定番のデートスポットもあって、更にはちょっとえっちなお店なんかもあったりして……大真面目に書くんですけど、このゲームって「高校生版のぼくのなつやすみ」だと思うんですね。
夢いっぱいの夏休みを過ごしたかったけど、自分にはそんな日は訪れなかった―――だからせめて、ゲームの中で過ごせるように「俺達がしてみかった青春」を全部詰め込んでくれたみたいなゲームでした。まぁ、登場人物の服装がちっとも夏っぽくないので、夏休み感はゼロなんですけど!(※2)
(※2:一説によると、企画段階のナンパゲームの時点では冬休みが舞台だったために登場人物の服装が冬服で描かれている……って話があるけど、本当かなぁ)(美沙やくるみちゃんはその時点ではいなかったってこと?)
↓3↓
◇ お嬢様から親友の彼女、先生や看護婦やキャバ嬢までいる14人のヒロイン
では、14人のヒロインを1人ずつ紹介していきましょうか。
先に書いたように、このゲームは元々「ナンパゲーム」として制作されているので、近年の恋愛アドベンチャーゲームとちがって「1人のヒロインのルートに入ったらそのヒロイン以外の話が進まなくなる」みたいなことはありません。14人全員のフラグを立てて同時並行でストーリーを進めることが出来ます。
ただし、特定のキャラ―――「○○と××は、どちらかとエッチなことをするともう片方とはエッチなことは出来ない」という組み合わせは複数存在します。ある程度のところまでは同時攻略できるのですが、最後の一線を超えられるのは片方だけってキャラがいるんですね。
つまり、全ヒロインをコンプするためには1周だけじゃダメで、最低でも2周はプレイしなくちゃなりません。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
まずは1人目です。
主人公と同級生の「高嶺の花」のお嬢様ポジション、桜木舞ちゃん。
家がトンデモないお金持ちで、華道・茶道・日本舞踊とお稽古事に忙しくて、水泳部なのにあまり練習に参加できていないみたいです。周りから特別扱いされることに悩んでいます。
世の中には「お嬢様に見えて裏がある」みたいなキャラが溢れているため、ド直球に「おしとやかなお嬢様」なキャラは逆に新鮮に思えました(笑)。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公と同級生のスポーツ少女ポジション、田中美沙。
陸上部のエースで、男勝りの女のコです。↓の美穂ちゃんの親友で、美穂ちゃんの恋を応援しようとするのだけど……
どうやら『同級生』のヒロイン14人の中で一番人気だったそうで、続編『同級生2』にも登場するのだとか。このタイプのヒロインが一番人気だったとは意外だけど、いわゆる「ツンデレヒロイン」と考えれば「この時期から男はツンデレが好きだったのか」と納得できます。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公と同級生の、女のコらしい女のコ、鈴木美穂ちゃん。
親友の美沙とは対照的に、引っ込み思案で、お花が大好きでお花屋さんでバイトをしていて、全キャラの中で最も背が低くて、大きなリボンをしていて、ピンク髪という、絵に描いたような「女のコらしい女のコ」キャラです。PCエンジン&セガサターン版の声優さんは、丹下桜さんだったそうです。マジか。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公と同級生の幼馴染ポジション、黒川さとみ。
元々は「中学からの付き合い」だったので正確には幼馴染とは言えないかもですが、Windows版以降は分かりやすく「こどものころからの知り合い」という関係性に変わったみたいです。というか、私はオリジナル版をプレイしていたけど、ずっと「こどものころからの知り合い」なんだと思っていました……
実は彼氏持ちで、喫茶店でバイトしていて、属性がたくさんあるな!

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公と同級生であり、主人公の親友:一哉の彼女、仁科くるみちゃん。
一哉の彼女で、一哉のことが大好きなんだけど……厳格な親に育てられたせいか、「結婚するまでえっちなことはしていけない」とプラトニックな関係を続けているみたいです。
ヤリたい盛りの一哉としては、「一途に自分を想ってくれるけど、考え方が幼いくるみちゃん」と「押しまくっていれば何とかなりそうな、色っぽいお姉ちゃんの夏子さん」の間で揺れ動くため―――くるみちゃんはWindows版だと学年が下がって「後輩」にさせられたそうです。確かにその方が比較が分かりやすいけど、14人中「同級生」が4人しかいなくなっちゃうじゃないか!
ちなみに「この頃から親友の彼女を寝取る話があるのか」と思われるかもですが、1985年の『天使たちの午後』でも親友の彼女を寝取れるので、ギャルゲー黎明期からの伝統だったっぽいです。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公が駅でナンパしたお姉さん、佐久間ちはるさん。
現在は仕事を辞めていて、彼氏とも別れたばかりで、公私ともにフリーだそうです。よく考えると、このゲームで唯一主人公がナンパして出会ったヒロインで、「ナンパゲーム」として作られた名残を感じますね。
「ナンパの定番だから」とも言えるのだけど、駅で声をかけて、何とか喫茶店に行って、そこでも必死に会話するって展開―――やっぱり『TOKYOナンパストリート』のオマージュじゃないかなぁ。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公の担任の先生、芹沢よしこ先生。
堅物の先生で、軟派者な主人公とはそりが合わないけど、主人公を始めとして生徒達のことを想ってくれる良い先生です。そう言えば、このゲームのヒロインの中で唯一の眼鏡キャラなんですね(PCエンジン版・セガサターン版のみのヒロインには黒縁眼鏡の同級生はいる)。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
保健室の先生、斎藤真子先生。
男女問わず生徒から絶大な人気の先生で、様々な悩み事・相談事を受けているみたい。実家が薬局で、真子先生目当ての生徒が殺到するほどだとか。薬局の店番を任せることの多い妹の亜子さんに対して、少し負い目を感じているところもあるみたい。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
その真子先生の妹で、薬局の店員さんの斎藤亜子さん。
大人っぽいお姉さんキャラかと思いきや、美人な姉の真子先生へのコンプレックスと、多少の男性恐怖症のために恋愛経験は皆無です。よく分からない例えを持ち出したり、やたら面倒くさいことを言ってきたり、特に後半はキャラとして強烈になっていきます。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公の家の近所にある「藤田製作所」のOL、田町ひろみさん。
主人公は地元でも「トンデモないことをする高校生がいる」と有名なため、以前から主人公のことを一方的に知っていて見かけていて、あちらから声をかけられることになります。ただし、彼氏持ち。彼氏持ちのキャラ、多くない!?
でも、その彼氏のことで悩んでいて、別れようかと主人公に相談を持ちかけてきます。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公の部屋の窓から見える家に住んでいる人妻、真行司麗子さん。
夫は華道の家元で、京都の方で教えているため、いつも一人で家で過ごしているという寂しい人妻です。ちなみに主人公達の住む町は東京にあるらしい。これが30年前の東京かー。
和服で過ごしているため、主人公は「夏なのに暑くないんですか?」と言うシーンがあるのだけど、健二にもそれを言ってやれよ。マフラーまでしているぞアイツ。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
隣町にあるキャバクラのキャバクラ嬢、成瀬かおりさん。
私あんまり水商売には詳しくないんですけど、やっていることはキャバクラではなくてピンサロでは? いずれにせよ、攻略対象のヒロインの中に風俗嬢がいるのも、彼女といっしょに夜の街を歩くイベントがあるのも、後の恋愛アドベンチャーゲームではなかなか見ないものですごく面白かったです。
性に対してオープンで、主人公以上にガンガン下ネタを言ってくるあたりも良いキャラしていました。このゲームを象徴するキャラだと思います。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公の家の近所にある病院に勤める看護婦さん、草薙やよいさん。
序盤~中盤まではいろんな場所で主人公とぶつかって「一体誰なんだこの人は」と思わせられて、終盤にイベントが起こると正体がナースだと発覚します。よほど計画的に立ち回らないと攻略が難しいキャラみたい。私の1周目はナースだと発覚したところで終わってしまいました。
最近はそうでもないかも知れませんが、かつては「ナース」は「女子高生」と並んでAVの定番コスプレだったと思います。そういう理由もあってナースのヒロインが1人入っているのかと思いますし、病院で彼女と出会うイベントも「このゲームならでは」で面白いんです。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
駅前のブティックに勤めるお姉さん、正樹夏子さん。
デザイン系の専門学校に通っていて、アルバイトでブティックに勤めています。一哉のお気に入りらしく、一哉は「くるみちゃん」と「夏子さん」の間で揺れ動いて、夏子さんは夏子さんで「自分のせいで一哉くんとくるみちゃんが上手くいっていない」ことに気付いて悩んでいきます。一哉、絶対に許せねえ。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
ここからはヒロインじゃなくて、男性キャラ達です。もちろん攻略は出来ません。
主人公の親友ポジション、坂上一哉。
くるみちゃんという彼女がいながら、夏子さんに惹かれるダメな男です。
「ギャルゲーの親友ポジションは主人公をサポートしてくれるキャラ」みたいな印象がありましたが、コイツはハッキリ言って「恋のライバル」です。容赦なくコイツからくるみちゃんを寝取りましょう!
ちなみにPCエンジン版・セガサターン版だとCV.が古川登志夫さん。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
キザなボンボンで、主人公のライバルポジション、相原健二。
夏なのにマフラー(よく見たらストールかこれ?)を着用させられるという不遇のキャラデザをされる反面、家が超金持ちで、舞ちゃんの幼馴染で、舞ちゃんをめぐる主人公のライバルでありながら、他の女のコにも手を出しまくっているいけすかねえヤツです。あっ、主人公もいろんな女のコに手を出すナンパ野郎だった!
面白い特徴だなと思ったのが、コイツ高校3年生でありながら既に免許を取っていて、親からもらった車を乗り回しているんですね。いたわ~、そういう同級生~と、女のコを車に乗せて遊び歩いている姿を思い出してぐぬぬ……ってなりました。
ちなみにPCエンジン版・セガサターン版だとCV.が古谷徹さん。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
ステレオタイプなガリ勉の同級生、間太郎。
「はざま たろう」だけど、通称マタロウです。
主人公に「君も勉強をしろ」と説教をしてくるキャラだと思いきや、彼もどうやら誰かに恋をしているみたいで、主人公にその相談をしたがっている……のですが、コイツも言っちゃえば「恋のライバル」です。コイツが片想いしている女のコと主人公が結ばれてしまうと、すごく可哀そうなことになるし、救済もありません。
ちなみにPCエンジン版・セガサターン版だとCV.が千葉繁さん。
ということで……登場するヒロインは14人で、同級生はその中で5人(Windows版以降はくるみちゃんが後輩になるので4人)、残りはフリーター、先生、店員、OL、人妻、キャバ嬢、ナースと、ムチャクチャ多彩な職業のヒロインが出てくるのが特徴なんですね。
これは「恋愛アドベンチャーゲーム黎明期だから」というより、「ナンパゲームの流れを汲んでいるから」でしょう。様々な属性のヒロインを次から次へと攻略していく「ナンパゲーム」なら、様々な職業のヒロインが出てくるものでしょうし。
シチュエーションの多彩さ、イベントの多彩さもすごくて、14人もキャラはいるけど「似たような展開をするキャラ」はいません。14人もいるけど「絞りに絞って14人」だったんだなーって思いますね。ちなみにPCエンジン版、セガサターン版では3人ヒロインが追加されていて、「舞ちゃんの妹=後輩」「眼鏡の同級生」「婦人警官」の3人です。婦人警官を攻略できるギャルゲー、すごいな……
◆ で、結局どういう人にオススメ?

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
ストーリーを追うだけのノベルゲームになっていく後の「恋愛アドベンチャーゲーム」とも、育成要素が強くなる『ときめきメモリアル』のような後の「恋愛シミュレーションゲーム」ともちがう、“自分自身”が主人公になって夏休みを自由に過ごせるのがとても新鮮でした。存在しない言葉を作りだして表現するならば、「恋愛ロールプレイングゲーム」とでも言うべきか。
「決められたストーリー」よりも「自分なりの体験」を優先する人にオススメです!
「昔のゲームにしては面白い」ではなくて、「今初めて遊ぶ人にとっても面白い」ゲームだと思います。この記事がアップされるのが8月9日の夜で、このゲームの始まりがちょうど8月10日の朝なので……リアルタイムに合わせてみなさんも始めてみてください!
個人的にもすごく楽しんだので、すぐにではないけれど『同級生2』や『下級生』もその内に(出来れば実況で)プレイしたいですね。YouTubeやブログで削除とかBANとかされなければ!

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公の部屋の窓から見える家に住んでいる人妻、真行司麗子さん。
夫は華道の家元で、京都の方で教えているため、いつも一人で家で過ごしているという寂しい人妻です。ちなみに主人公達の住む町は東京にあるらしい。これが30年前の東京かー。
和服で過ごしているため、主人公は「夏なのに暑くないんですか?」と言うシーンがあるのだけど、健二にもそれを言ってやれよ。マフラーまでしているぞアイツ。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
隣町にあるキャバクラのキャバクラ嬢、成瀬かおりさん。
私あんまり水商売には詳しくないんですけど、やっていることはキャバクラではなくてピンサロでは? いずれにせよ、攻略対象のヒロインの中に風俗嬢がいるのも、彼女といっしょに夜の街を歩くイベントがあるのも、後の恋愛アドベンチャーゲームではなかなか見ないものですごく面白かったです。
性に対してオープンで、主人公以上にガンガン下ネタを言ってくるあたりも良いキャラしていました。このゲームを象徴するキャラだと思います。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
主人公の家の近所にある病院に勤める看護婦さん、草薙やよいさん。
序盤~中盤まではいろんな場所で主人公とぶつかって「一体誰なんだこの人は」と思わせられて、終盤にイベントが起こると正体がナースだと発覚します。よほど計画的に立ち回らないと攻略が難しいキャラみたい。私の1周目はナースだと発覚したところで終わってしまいました。
最近はそうでもないかも知れませんが、かつては「ナース」は「女子高生」と並んでAVの定番コスプレだったと思います。そういう理由もあってナースのヒロインが1人入っているのかと思いますし、病院で彼女と出会うイベントも「このゲームならでは」で面白いんです。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
駅前のブティックに勤めるお姉さん、正樹夏子さん。
デザイン系の専門学校に通っていて、アルバイトでブティックに勤めています。一哉のお気に入りらしく、一哉は「くるみちゃん」と「夏子さん」の間で揺れ動いて、夏子さんは夏子さんで「自分のせいで一哉くんとくるみちゃんが上手くいっていない」ことに気付いて悩んでいきます。一哉、絶対に許せねえ。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
ここからはヒロインじゃなくて、男性キャラ達です。もちろん攻略は出来ません。
主人公の親友ポジション、坂上一哉。
くるみちゃんという彼女がいながら、夏子さんに惹かれるダメな男です。
「ギャルゲーの親友ポジションは主人公をサポートしてくれるキャラ」みたいな印象がありましたが、コイツはハッキリ言って「恋のライバル」です。容赦なくコイツからくるみちゃんを寝取りましょう!
ちなみにPCエンジン版・セガサターン版だとCV.が古川登志夫さん。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
キザなボンボンで、主人公のライバルポジション、相原健二。
夏なのにマフラー(よく見たらストールかこれ?)を着用させられるという不遇のキャラデザをされる反面、家が超金持ちで、舞ちゃんの幼馴染で、舞ちゃんをめぐる主人公のライバルでありながら、他の女のコにも手を出しまくっているいけすかねえヤツです。あっ、主人公もいろんな女のコに手を出すナンパ野郎だった!
面白い特徴だなと思ったのが、コイツ高校3年生でありながら既に免許を取っていて、親からもらった車を乗り回しているんですね。いたわ~、そういう同級生~と、女のコを車に乗せて遊び歩いている姿を思い出してぐぬぬ……ってなりました。
ちなみにPCエンジン版・セガサターン版だとCV.が古谷徹さん。

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
ステレオタイプなガリ勉の同級生、間太郎。
「はざま たろう」だけど、通称マタロウです。
主人公に「君も勉強をしろ」と説教をしてくるキャラだと思いきや、彼もどうやら誰かに恋をしているみたいで、主人公にその相談をしたがっている……のですが、コイツも言っちゃえば「恋のライバル」です。コイツが片想いしている女のコと主人公が結ばれてしまうと、すごく可哀そうなことになるし、救済もありません。
ちなみにPCエンジン版・セガサターン版だとCV.が千葉繁さん。
ということで……登場するヒロインは14人で、同級生はその中で5人(Windows版以降はくるみちゃんが後輩になるので4人)、残りはフリーター、先生、店員、OL、人妻、キャバ嬢、ナースと、ムチャクチャ多彩な職業のヒロインが出てくるのが特徴なんですね。
これは「恋愛アドベンチャーゲーム黎明期だから」というより、「ナンパゲームの流れを汲んでいるから」でしょう。様々な属性のヒロインを次から次へと攻略していく「ナンパゲーム」なら、様々な職業のヒロインが出てくるものでしょうし。
シチュエーションの多彩さ、イベントの多彩さもすごくて、14人もキャラはいるけど「似たような展開をするキャラ」はいません。14人もいるけど「絞りに絞って14人」だったんだなーって思いますね。ちなみにPCエンジン版、セガサターン版では3人ヒロインが追加されていて、「舞ちゃんの妹=後輩」「眼鏡の同級生」「婦人警官」の3人です。婦人警官を攻略できるギャルゲー、すごいな……
◆ で、結局どういう人にオススメ?

<画像はFANZA版『同級生(オリジナル版)』より引用>
ストーリーを追うだけのノベルゲームになっていく後の「恋愛アドベンチャーゲーム」とも、育成要素が強くなる『ときめきメモリアル』のような後の「恋愛シミュレーションゲーム」ともちがう、“自分自身”が主人公になって夏休みを自由に過ごせるのがとても新鮮でした。存在しない言葉を作りだして表現するならば、「恋愛ロールプレイングゲーム」とでも言うべきか。
「決められたストーリー」よりも「自分なりの体験」を優先する人にオススメです!
「昔のゲームにしては面白い」ではなくて、「今初めて遊ぶ人にとっても面白い」ゲームだと思います。この記事がアップされるのが8月9日の夜で、このゲームの始まりがちょうど8月10日の朝なので……リアルタイムに合わせてみなさんも始めてみてください!
個人的にもすごく楽しんだので、すぐにではないけれど『同級生2』や『下級生』もその内に(出来れば実況で)プレイしたいですね。YouTubeやブログで削除とかBANとかされなければ!
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