任天堂の次世代ゲーム機「NX(開発コードネーム)」を大胆予想する!


※ この記事は2015年に旧ブログに書かれたものを幾つか手直しして2025年に移行した記事です


 今だからこそ、「未来」について語ろうと思います。

 ちょっと前にTwitterに呟いていたネタではありますが。


 任天堂は今年3月のDeNAとの業務・資本提携の共同記者発表、「全く新しいコンセプトのゲーム専用機プラットフォームを開発コード名NXとして現在開発中」と発表しました。本来ならばまだ発表する段階ではないものですが、「任天堂はもうゲーム機を作らないんだな」と思われることを避けるために、前倒しで発表したとのことです。


 詳細な発表が行われるのは、恐らく2016年6月のE3でしょう。

 発売は最速でも2016年の年末商戦だと思われますが、個人的な予想ではもうちょっと後になるんじゃないかなぁと思っています。というのも、期限を決めて出す必要はそんなにないと思うからです。「NX」が据置機なのか携帯機なのかは分かりませんが、世界的に見れば据置機はもうPS4圧勝で牙城は崩せないでしょうし、携帯機は3DSがライバル不在というか、スマホは毎年新機種に入れ替わるのでスペック争いをしてもしょうがない相手です。


 PS4とXboxOneに対して1年先行のアドバンテージを取ろうとして、ムリに年末商戦に間に合わせてOS未完成&ソフト不足に苦しんだWii Uがあったので……「NX」は2016年の年末商戦にムリに合わせるのではなく、2017年の後半辺りに持ってくるんじゃないかと予想しておきます!


 さて、その「NX」。

 現段階では何も分かりません。何も発表されていませんし、出てくる情報は全て噂レベルの話です。だからこそ、今の内に「NXがどんなゲーム機なのか」を予想しておこうじゃないですか!1年後ではもう出来ませんもの。


 ヒントは「NX」という開発コードネームしかありません。

 しかし、この開発コードネームは大きなヒントになります。


  Wiiの開発コードネームは「Revolution」でした。「革命」、それはまさにWiiが目指していたものを表していますよね。

 ゲームキューブの開発コードネームは「Dolphin」でした。「イルカ」、それはまさにゲームキューブが目指していたものですよね。



 ……そうか?


 まぁ、イイや!

 そこに疑問を持っちゃうと始まらないので気付かなかったフリをして、この「NX」という二文字から任天堂の次世代ゲーム機がどうなるのかを考えていこうじゃないですか!これで来年のE3が待ち遠しくなることこの上ない!



  仮説.1:「NX」は、何かの頭文字である説 

 アルファベットが二文字揃えば、何かの頭文字を合わせた略語であると考えられます。  「SF」は「サイエンスフィクション」、「TV」は「テレビジョン」、「SGGK」は「スーパーグレードゴールキーパー」です。


 「N」はそれっぽいものが思い浮かびますよね。

 「ニンテンドー」は当たり前だけど、ありそう。

 「ニュー」も「新しいコンセプト」を明確にするためにはありそう。

 「ネクスト」、これもコードネームではありそう。


 しかし、「X」から始まる英単語など私には分かりません。

 「キシリトール」 

 「ゼロックス」

 「クリスマス」……これくらいしか思いつきません。どれもゲーム機を表す名前っぽくはありませんよね。


 そう考えると「X」というのは、「何かの頭文字」というよりかは「クロス」=「何かと何かが交差している様を表している文字」ではないのかと思えます。『スマッシュブラザーズX』とか『ゼノブレイドX』みたいなカンジで。


 Wiiというゲーム機は「We=私達」を表していました。

 Wii Uというゲーム機は「You=あなた、あなた達」を表していました。


 NXというゲーム機は「X=何かと何かが交差している様」を表していると考えられ……  「NXってどんなゲーム機だと思う?」と聞かれたのならば、「何かと何かを交差させるゲーム機なんだよ」と予め言っておけば、NXがどんなゲームであろうとも恐らく何となく当てはまるはずです。

 「ゲームが大好きな人」と「普段をゲームをあまりしない人」を交差させる、とか。

 「ゲーム専用機」と「スマートデバイス」を交差させる、とか。

 「据置ゲーム機」と「携帯ゲーム機」を交差させる、とか。

 「任天堂」と「それ以外のゲームを愛するソフトメーカー」を交差させる、とか。

 「みんなの日常」と「楽しいゲーム体験」を交差させる、とか。


 ほら!何でも言えそうな気がします!

 これは当たらないワケがない!これが、詭弁だ!!

 予想:「NX」というコードネームは「何かと何かが交差している様」を表しているに違いない!



仮説.2:「NX」は、数字である説 

 これが元々、Twitterで呟いていた話題です。



 では、数えてみましょう。
 「ゲームボーイカラー」とか「ニンテンドーDSi」とか「newニンテンドー3DS」のようなバージョン違いや、「ディスクシステム」のような周辺機器は含んでいません。

 1.カラーテレビゲーム15
 1977年7月発売。任天堂初のテレビゲームだそうです。
 ソフトの交換は出来ず、スイッチの切り替えでゲーム内容を変えていました。

 廉価版「カラーテレビゲーム6」はバージョン違いと考えてカウントしません。

2.ゲーム&ウォッチ 
 1980年4月から発売。任天堂開発による初の携帯型ゲーム機だそうです。
 後の携帯型ゲーム機のようなソフトの交換は出来ず、「1ハード1ソフト」で多数のバージョンが発売されて、特大ヒットしました。今でも「任天堂のゲームの原点」と語り継がれる大ヒット商品です。

3.ファミリーコンピュータ
 1983年7月発売。
 ロムカセットの交換によって様々なゲームが楽しめるようになった据置ゲーム機です。初期はアーケードゲームで人気だった作品を移植していましたが、1985年には『スーパーマリオブラザーズ』が大ヒット、1986年には周辺機器ディスクシステムも投入。任天堂からだけではなく、サードメーカーからも多数の人気ソフトが発売されました。

4.ゲームボーイ
 1989年4月発売。
 ROM交換方式の携帯型ゲーム機で、『スーパーマリオランド』、『テトリス』、『星のカービィ』、そして何と言っても『ポケットモンスター』といった大ヒットソフトによって全世界1億台以上を売り上げました。ゲームボーイブロス、ゲームボーイポケット、ゲームボーイライト、スーパーゲームボーイ、ゲームボーイカラーなどなど、バージョン違いもたくさん出ました。

5.スーパーファミコン
 1990年11月発売
 ファミコンの後継機となる据置ゲーム機として人気シリーズの続編や、「ファミコンには出来なかったゲーム」が次々と発売されたことによってこちらも大きく普及しました。しかし、CD-ROMアダプタをめぐるゴタゴタによってソニーと決裂、1994年には他社からセガサターンとプレイステーションが発売されて次世代ゲーム機戦争が本格化して、スーファミは発売からたった4年で「旧世代機」扱いされてしまうという。

6.バーチャルボーイ
 1995年7月発売。
  ゴーグル型のディスプレイを覗き込んで遊ぶ3Dゲーム機です。一応分類的には携帯ゲーム機になるんですかねぇ。ソフトも少なく、普及台数も少なかったため、「任天堂の黒歴史」とネタにされる時期も長かったですが……そこから15年後に3DSが発売されるのだから何があるか分からないものです。3DSの発売前に、岩田さんと宮本さんと糸井さんがバーチャルボーイについて語った「社長が訊く」があるので、是非そちらもお読みください。

7.NINTENDO64
 1996年6月発売。
 3Dポリゴンの演算能力の高さとアナログスティックの標準搭載で「3Dアクションゲーム」に特化したゲーム機として高い評価を受けたものの、当時国内で大人気だったRPGを作っていたスクウェアがプレイステーションにソフトを独占供給したこともあり、サードメーカーのソフトが出ずに国内では苦戦してしまった据置ゲーム機です。

 しかし、この時に任天堂が「3Dアクションゲーム」と向き合ったことで今の『Splatoon』に繋がっているのだろうし、『スマッシュブラザーズ』や『どうぶつの森』を生んだハードでもあるし、ゲームの歴史を考えれば無視できないハードだと言えます。

8.ゲームボーイアドバンス
 2001年3月発売。
 ゲームボーイの後継機で、性能はスーパーファミコン以上の携帯ゲーム機です。任天堂の2Dハードとしては最高スペックと言えたのだけど、後継機になるニンテンドーDSが2004年に出てしまうので、最新機としての時期は非常に短いハードと言えます。しかし、『メイドインワリオ』や『逆転裁判』、『リズム天国』など、実はこの後のゲーム業界の主流を生み出したハードなのだけど……その辺は長くなるので割愛します(笑)。

9.ゲームキューブ 
 2001年9月発売。
 ソフト不足に苦しんだNINTENDO64の反省から「ゲームを作りやすいハードウェア」を目指して作られた据置ゲーム機です。しかし、PS2の発売から時間があいて「既に勝敗は決した」時期の発売になってしまい、普及台数は64時代よりも減少。ゲームキューブのみでの発売を予定していたサードメーカーのソフトもPS2で発売されるなどの事態を生んでしまいました。
 任天堂ハードの中でもかなり不遇なハードにあたると思うのですが、個人的にはゲームキューブのコントローラは大好きでWii Uでも『スマブラ』はこのコントローラを使っています。ゲームキューブのVCも始まらんかなぁ。

10.ニンテンドーDS
 2004年12月発売。
 当時のゲーム業界が高性能化・映像の美麗化に突き進んでいたことによる「ゲーム離れ」に一石を投じた携帯ゲーム機で、「二画面」「タッチパネル」によってゲームのあり方を変えてしまいました。“Touch!Generations”と呼ばれる「普段はゲームを遊ばない人でも楽しめる」「ゲームの定義を広げるゲーム」達が大ヒット、またファミコン&スーファミ世代が大人になって久々に任天堂機に戻ってきたことよる「かつてのシリーズの復活」なんかも多く見られました。

 そう言えば、忘れちゃいけないのが「ニンテンドーWi-Fiコネクション」。
 「カンタン・あんしん・無料」を掲げることで、子どもでも安心して楽しめるインターネット通信でのゲームの一歩目を踏み出しました。

11.Wii
 2006年12月発売。
 DSと同様に「ゲーム離れ」が進んでいた当時のゲーム業界に対して、Wiiリモコンによる直感的な操作や日常に溶け込むWiiチャンネルなど「普段はゲームを遊ばない人でも楽しめる」「ゲームの定義を広げるゲーム」ことを目指した据置ゲーム機でした。

 世界市場で考えると1億台以上を売り上げた大ヒットハードではありますが、特に国内ではサードメーカーのソフトが途中から出なくなってしまい、市場を十分に広げられなかったハードという印象です。「PS3に負けた」というよりも「DSが強すぎた」というのが私の持論ですが、長くなるので過去記事読んでください(笑)。

12.ニンテンドー3DS
 2011年2月発売。
 裸眼立体視を標準搭載した携帯ゲーム機で、アナログパッドの搭載、通信機能の整備、ダウンロードソフトをSDカードに保存できるようになった―――などなど、前世代機DSの不満点を潰していった穴のないハードとも言えます。それ故に発売直後の価格が高くスタートダッシュに苦戦、その後は急遽値下げ+潤沢なソフトラインナップで十分な普及はしているのですが、前世代機のDSと“Touch!Generations”の功績が凄すぎてそれと比較してしまえばそりゃあまあ……

13.Wii U
 2012年12月発売。
 任天堂初のHDグラフィックを実現した据置ゲーム機で、その特徴は巨大なスクリーンを搭載したコントローラです。二つのモニターを使った“非対称型の対戦ゲーム”や、テレビを観ながらでも遊べる「ながらプレイ」などを提案したのだけど、ソフト不足によって全世界的に大苦戦中。
 『Splatoon』は面白いけれど、ハード発売から2年半が経過したタイミングのソフトが「なるほど!ゲームパッドを活かしたゲームってこういうことか!」と言われている辺り、Wii Uの2年半とは何だったのかと思わなくもない。

14.NX(開発コードネーム)
 任天堂にとって、「14機目のゲーム機」。



 キタコレ!!

 テキトーに言ってみたら、何かそれっぽいことになった!
 「○○が抜けているんじゃない?」とか思いついてはならない!誰も気にしてはならない!



 ……で?

 「NXは任天堂にとって14機目のゲーム機だ」ということが明らかになったところで、「NX」がどんなゲーム機になるかは分かりませんよね。そうですよね。


 「カラーテレビゲーム14」という名前で、これまでの14機の全てのゲームが遊べるゲーム機とか……うーん、ビジネスとして成り立つとは思えません。
 これまでの13機のゲーム機は「据置機」と「携帯機」が交互に来ていたことを考えると、わざわざ開発コードネームに「14」と(読めなくもないものを)付けるということは、よく言われている「据置機」と「携帯機」の融合辺りはありそうな気もするんですけど。どうでしょうね。

予想:「NX」は任天堂にとって14番目のゲーム機になるに違いない!



仮説.3:「全く新しいコンセプトのゲーム機」=「NX」という説
 それを言っちゃおしまいなのだけど……
 「Dolphin」という開発コードネームから、後に「ゲームキューブ」になるゲーム機を予想できますか?
 「Nitro」という開発コードネームから、後に「ニンテンドーDS」になるゲーム機を予想できますか?

 私にはムリです。
 正直、開発コードネームがどういう意図で付けられているのかもよく分かりません。「NX」も何かテキトーに「全く新しいコンセプトのゲーム機だから、Nextっぽいアルファベット付けておくかー」くらいの意識で付けられたようにも思えます。「X」が「何かと何かを交差させている」とか、「NX」を反対にすると「14」と読めるとか、そんなのはそれっぽいことを言っておけば後で「ほら!当てはまっているじゃん!」と言い張れるくらいのことです。

 では、ヒントは何もないのか?
 というと……私はそうではないと思っています。

 というのも、NXは最初から「全く新しいコンセプトのゲーム機」として紹介されています。むしろこっちの方が重要ではないかと思うのです。「NX」なんてアルファベット二文字とにらめっこしても何も出てこないんですよ!

 もうその記事は会員以外は読めなくなっちゃったのでリンクは貼らないんですけど……今年の3月に掲載された「日経ビジネスオンライン」のインタビュー記事で岩田さんは、DSはタッチパネル、Wiiは加速度センサーを「この技術を使えばこんなことが出来ますよ」と提案したことで、それが今のスマホに繋がっているというようなことを仰っていました。そして、「NX」で提案することも同じように「まだ他が活用していない技術の活用」になるだろうというニュアンスの話でした。

 そう考えると、3DSは「裸眼立体視」はあったものの「タッチパネル+アナログパッド」という前世代機から受け継いだ技術の入力装置でした。Wii Uも「二画面」を遅延なく表示する技術はあったものの、コントローラは「今までの全部載せ」みたいな入力装置でした。

 3DSもWii Uも「出力装置」に新しさはあったものの、「入力装置」は既存のゲーム機の延長線上にあるものだったんですね。それはまぁ、Wiiが「ゲーマーには受けなかった」と思っていたからのことでしょうから間違っていたとは言いませんが……
 そこから考えると、「NX」は「入力装置」の方を「全く新しいコンセプトのゲーム機」として提案してくるんじゃないのかと予想します。「今までのゲーム機」も「スマホやタブレット」も活用してこなかった新たな技術。

 実際、任天堂のゲームソフトの歴史は「コントローラの歴史」とも言えるワケですしね。
 「十字ボタン」「LRボタン」「アナログスティック」「タッチパネル」「加速度センサー」「ポインティングデバイス」「ジャイロセンサー」……そうした新しいコントローラに合わせた新しいゲームを作ってきたからこそ「新しいゲーム体験」が味わえたワケで。
 3DSやWii Uが「続編ばかり」「新しいゲーム体験がない」と言われてしまっていたのも、コントローラの革新が出来なかったからとも言えます。『Splatoon』が受けているのも、ジャイロセンサー対応で「スティックを使いこなせないような人でもTPSが遊べる」という革新があったからだと分析することも出来ます。

予想:「NX」は新しいコントローラのゲーム機になるに違いない!



【よく分かる3行まとめ】
・「NX」は「何かと何かを交差させるゲーム機」だ!
・「NX」を逆さまにすると「14」になるので、任天堂14番目のゲーム機だ!
・多分、新しいコントローラになるんじゃないかな!


 すっごい。
 今日の記事、何にも内容のあることを書いていない気がする……(笑)。

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