ヒンヌーコンプレックスに何故萌えてしまうのか


<画像はテレビアニメ版『境界の彼方』第6話より引用>

※ この記事は2013年に旧ブログに書かれたものを幾つか手直しして2025年に移行した記事です


 先週のネタバレになりますけど、『境界の彼方』アニメ第6話に栗山さんのこんな台詞がありました。


「どうせ私は(ブラジャーを)付けなくても揺れませんよ!
 可愛いとか、小ぶりとか、ささやかとかでしか表現されませんよ!
 大体どうしてA・B・C・Dとか等級付けるんですか!?
 アレで傷ついている人がたくさんいるってことを、みなさんはどう思われますか!?」




 等級をA・B・C・Dと付けるのなら、A級が一番イイと思うんですけど(笑)。

 栗山さんは可愛いです。髪型も、眼鏡を外した顔も、アホな子なところも、いつもお腹空かせているところも、体型も、黒タイツなところも、俺の嫁(平沢唯のこと)に似ているし。
 私はヒンヌーが大好きなヒンヌー教徒ですけど、それは性的に好きなのと美的に好きなのであって。以前Twitterにこんなことを呟いたことがあるように、ヒンヌーコンプレックスにはあまり興味がありませんでした。だってみなさん、自分の大好きなものをコンプレックスに思われたらイヤでしょう?


 でも、栗山さんのこの台詞にはグッと来てしまった自分がいる。

 このブログももう何年目なのか分かりませんが、女性のおっぱいについての記事は何十回と書いてきました。特に「ヒンヌー好きの男はいっぱいいる」「ヒンヌーが如何にエロイのか」は繰り返し繰り返し書いてきました(※1)。その度に「オマエなんか死ねばイイ」という中傷を浴びましたが、それは置いといて……

 でも、「ヒンヌーコンプレックス萌えについては語ったことが一度もなかったかもなぁ」と思ったのです。すんごく近いところにある話題なのに、私自身がそれに興味がないという理由だけでこれまで無視を決め込んでいたのです。
 だから、栗山さんの台詞をイイきっかけにして、この度に語ってみようと思ったのです。「何故ヒンヌーコンプレックスは人気なのか」と。


<※1:↓今までのヒンヌー記事を再構成したキンドル本を出しています。

 自信作なので、是非一読あれ!>




1.割とどうでもいいことのコンプレックス
 ヒンヌーについて悩んでいる女性が読んだら「ふざけるな」と思われるかも知れません。
 しかし、これは男として書いておかなければならないのです。男にとって「女性の胸の大きさ」なんてさほど重要なことではありません。全国の女性閲覧者から「そんな風に優しい言葉をかけてくれるなんて!ステキ!抱いて!」と思われたことでしょうが、全部台無しにするようなことを今から書きます。



 重要なのは「顔」です。

 はーい、これで女性閲覧者が減ったー。
 元から少なかったけど、どんどん減っていくぜ。いぇーい。

 大事なことを書きますよ。
 「ヒンヌーに悩んでいる女性が可愛い」んじゃないんです。「可愛い女性がヒンヌーに悩んでいるから可愛い」んです。
 二次元の女性キャラクターには、ヒンヌーに悩んでいることをカミングアウトする女性はたくさんいます。栗山さんもそうです。そして、哀しいかな男はそういう描写や発言にグッと来たりしちゃいます。でも、それは「可愛いから出来ること」なんです。だって、普通に生きていればコンプレックスになるのは「顔」ですよ。

 もうちょっと目が大きければ。
 鼻がスラッとしていたら。
 歯並びが良ければ――――

 二次元の完璧美少女達には、そういうコンプレックスがないんです。
 だって、どのキャラも可愛いし!

 栗山さんだって「眼鏡の似合う美少女」ですよ。
 顔はコレ以上ないほど整っています。俺の嫁(平沢唯のこと)に似ているくらいですし!だから、悩むことと言えば胸が小さいことくらいしかないんですよ。
 いや、本当はもっと深刻な悩みを抱えていましたけど、それが緩和された第5話以降ヒンヌーコンプレックスの描写が出てきたのも分かりやすい話で。



 すっごく可愛いコでも、どうにもならない悩みを抱えている―――というのにグッと来てしまうのだろうなと。「片想いしている女のコは可愛い」に近い話なのかも。




2.男から見た「性的な悩み」
 男から見た「おっぱい観」と、女から見た「おっぱい観」って違うと思うんです。
 女性にとっておっぱいは体の一部ですから、おっぱいの悩みは自己の身体の悩みでしょう。「背が大きい」とか「髪がクセっ毛」とか「足が小さい」みたいな悩みと並んで「おっぱいが小さい」はあるんだと思います。足が小さいと履きたい靴が履けないみたいなカンジで、おっぱいが小さいことで着たい服が似合わない、という悩みをもらったことがあります。


 男は「おっぱい」をそんな風には見ませんよね。
 男は100%「エロイもの」として見ます。
 エロエロな時にしか見ないし触れないし舐めまわせないものですもの、おっぱいなんて。女性にとってのおっぱいは「日常」ですが、男性にとっては「祭り」なんです。おっぱいは祭りなんです。おっぱいおっぱい。




 女性が「胸が小さい」という話をしても、それは性的な悩みを吐露しているワケではなく、自己の身体に対する不満や願望を述べているだけなのだけれど―――
 それを聞いた男性は「ムッハー!!(*゚∀゚)=3おっぱいの話だーー」と、女性の性的な部分に触れたかのような興奮を覚えるのであります。


 男性の方がエロイ感情を持たずに「キミっておっぱい大きいよね」と女性に言ってもセクハラになるのは、男側は「女性にとってのおっぱい観」で話しているだけなのに、女側が「男性にとってのおっぱい観=エロエロな話」として受け取ってしまうからなのかも知れませんね。

 まぁ、「キミっておっぱい大きいよね」と言う人がエロイ感情を持っていないとは私は思いませんけど(笑)。



3.性的な悩みであっても可愛い悩み
 男が如何にエロエロで女性の体のことしか考えていない生物だと言っても、そこには幻想もあって、本当にリアルで切実な性的な悩みを吐露されても「いやぁ……そういうのはちょっと」とドン引きしてしまうのが男だったりするんです。


 「アンダーヘアーがとてつもなく剛毛で悩んでいます」

 もし栗山さんがそんなことを言い出したら、私は興奮しますけどドン引きしてしまう男性視聴者も多いと思います。


 「乳輪がとてつもなく大きくて悩んでいるんです」

 「乳輪がデカイと興奮する」という男もいるけど、私はそうではありません!


 「生理が2週間遅れているんです」

 それはもはやコンプレックスじゃなくて進路相談だ!



 この他にも女性器に関する悩みを幾つか書いてみたのですが、「これはエグすぎてアクセス数に響きそうだ!」と思ったので全カットにしました。そうなんです、「性的な悩み」は本来はエグイんです。女性よりもむしろ男性の方が「夢を壊さないで!」と逃げ出したくなるようなエグさがあるんです。



 そう考えると「おっぱいが小さいことを悩んでいる」なんて可愛いもんです。
 「小さいおっぱいは可愛い」ということではなくて(小さいおっぱいは可愛いけど)、おっぱいの悩みなんて男からするとエグさもグロさもない可愛くて清潔感があってキレイでちょっとエロイ悩みなんです。だから、そんな可愛いことを悩んでいる女性に愛おしさを感じてしまうのだろうと。






 「ヒンヌーコンプレックスに萌えている人」は「ヒンヌー」じゃなくて「コンプレックス」に萌えているのだから、ヒンヌー好きからすれば敵対する勢力なのかと思っていましたが。多分、「ヒンヌーだって良いじゃない」という前提を持っている人だからこそ、ヒンヌーコンプレックスに萌えるんじゃないかと思うので。
 敵対勢力どころか同盟関係にある人達だったのかも知れませんね。
 栗山さんの早まった発言のおかげで、今まで見えなかったことに気付けました。ありがとう栗山さん、アナタがヒンヌーで良かった。

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