『けいおん!』が思い出させてくれた「姉妹萌え!」

<画像はテレビアニメ版『けいおん!』第3話「特訓!」より引用>


※ この記事は2009年に旧ブログに書かれたものを幾つか手直しして2025年に移行した記事です


 当時を知る人はもうあんまり残っていないと思うのですが……  4~5年前、僕は「仲の良い姉妹がイチャイチャしている様を眺めるのが好きだ」を公言し、姉妹の体験話をホームページで募集したりなんかしていました。当時は百合ブームだったということもありますけど、百合百合したファンタジーな姉妹話だけでなく、等身大のフツーの姉妹が「今日こんな話をしました」というだけでもなごんでいたのを覚えています。



 それから数年……
 ウチのサイトやブログで「イチャイチャ姉妹」の話をする機会は随分と減りました。興味がなくなったワケじゃないのですが、僕自身のストライクゾーンが広がったというか。別に姉妹じゃなくてもイチャイチャしてりゃ萌えるな、と目覚めてしまったところがあったのです。

 母娘がイチャイチャしているのも萌えるし、夫婦がイチャイチャしているのも萌えるし、カップルがイチャイチャしているのも萌えるし(昔は腹立ったんですけどね)、友達同士がイチャイチャしているのも萌えるし、姉弟がイチャイチャしているのも萌えます。

 兄妹がイチャイチャしているのだけは許せないんですけど(笑)、他はまぁ随分と許容範囲が広くなったなぁというか。年を取ると人類愛を語りたくなるというか。姉妹には萌えるけれど、別に姉妹萌えだけが特別じゃないんだな―――と、心境の変化があったのです。そりゃ4~5年も経てば思想も嗜好も変わるのがフツーですよね。




 しかし、『けいおん!』の平沢姉妹を見ていたらそんな気持ちは吹き飛びました。  やっぱり姉妹萌えは次元が違う―――「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので、自分にとって「姉妹萌え」はずっと特別なものだと痛感しました。やまなしは『けいおん!』の平沢姉妹を応援していこうと思います。



 先週放送分のアニメ第3話は平沢憂(妹)にスポットが当たって眼福の時間でした。

 唯(姉)の追試勉強のために、初めて平沢宅を訪れる軽音部メンバー。
 「唯の妹」ということで、姉と同じような“ちょっとアレなコ”を想像していた軽音部メンバーは憂が“しっかりしたコ”だったのに驚く―――というお話。“しっかりしている”憂が、“しっかりしていない”唯のことを「お姉ちゃんはやれば出来るんです!」とプッシュしているのに萌えました。




 「姉妹萌え」を語り、様々なイチャイチャ姉妹を見過ぎて目が肥えた(と勘違いをしていた)自分からすると……ここまでシンプルで、ここまでストレートで、ここまで基本に忠実な姉妹は何周も回って新鮮に思えますし。あぁ、「姉妹萌え」の魅力ってこういうことなんだと気付かせてくれますね。


 「平沢姉妹」の魅力は、“マイナーチェンジ”の魅力なのかなと。
 “似ているところ”と“似ていないところ”の二面性と言いますか。

【平沢姉妹の似ているところ・似ていないところ】
・顔のパーツ、輪郭、髪色などは似ている
・ただ、髪型が違うのでパッと見の印象は随分と異なる(特に耳が出ているかは識別に重要)
・性格というか、内面のスペックは全然違う(アホなコな唯←→しっかりしている憂)
・でも、醸し出している“速度”は実は近い


 視聴者からしても、登場人物である軽音部のメンバーからしても、メインなのは唯で、憂はあくまで「唯の妹」―――唯を基準にするからこそ憂の個性が際立つのだし、唯に似ている部分もあるからこそ憂単体の魅力が見えてくるのです。

 赤いザクだけ3倍速い、みたいなことか。




 後は、当然なことなんですけど。
 軽音部メンバー→唯は「同学年」なんだけど、憂→唯は「お姉ちゃん」なんですよね。どんなに妹が優秀でも妹が姉に代わって姉になることはないワケで。  第2話で「スゴイね!お姉ちゃん、ギター弾けるんだ!」と言ったり、さっきも書いたように第3話で「お姉ちゃんはやれば出来るんです!」と言ったり、過剰なまでに姉を持ち上げているというのも面白いです(実際100点取ったんだから、唯の潜在能力は高いんでしょうけど)。


 この関係性は「姉妹ならでは」、なんじゃないかなぁと思います。
 「母娘」はもうちょっと客観的になるし、「夫婦」や「恋人」や「友達」は(名目上は)対等な位置になるワケだし、「姉弟」や「兄妹」は性別の違いでもうちょっと距離が出来るし、「兄弟」には対抗意識が芽生えるし―――

 いやまぁ、もちろん世の中には色んな関係性がありますから。
 「姉妹」で対抗意識を持つ人だって沢山いるんですけど(昔に姉妹エピソードを募集していた時はそういう話が多かった)……



 平沢姉妹のような関係性は「姉妹」でしか醸し出せない関係性で、自分にとっての理想的な人間関係は平沢姉妹のような関係なのかなぁと思いました。

 依存しあうワケでもなく、対抗しあうワケでもなく、でも大切なたった一人の存在―――





 あと、『けいおん!』は脚の描写が素晴らしいですよね。もはや「姉妹萌え」関係ないけど。
 太ももとか靴下とか黒タイツとか、脚周りのフェティシズムが詰め込まれているのもポイント高しです。

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